初期モーニング娘。の「サマーナイトタウン」ってどんな曲?
2017年に結成20周年を迎えたモーニング娘。
メンバーを変え、形を変えて歌い続けるその姿は、近年のアイドルグループのあり方に大きな影響を与えました。
そんなモーニング娘。が1998年5月27日にリリースした曲「サマーナイトタウン」は、メジャーデビュー2作目のシングルです。
天才プロデューサー・つんくの戦略が光る曲!?
作詞・作曲は彼女たちをプロデュースしているつんくです(当時はまだ’つんく♂’の最後のマークは付いていませんでした)。
メジャーデビュー曲「モーニングコーヒー」が可愛らしい歌で、良い意味での素人っぽさがあったのに対し、「サマーナイトタウン」はダンサブルでセクシーさを前面に出していることで話題を集めました。
つんくが、童顔の安倍なつみや中学生の福田明日香に、大人っぽい曲を歌わせたのは冒険的、実験的な試みとも受け取れます。
今でこそ数々の人気アイドルとヒット曲を世に送り出した実績があるつんくですが、当時はまだプロデュースを始めたばかり。
彼としても、どうやって素人集団であるモーニング娘。を売り出すか、いろいろと模索していたのでしょう。
この際の彼の戦略は見事に成功し、この曲は前作「モーニングコーヒー」を上回るオリコンチャート週間4位を記録し、CD売り上げも40万枚を超えるヒットとなったのです。
カラオケで盛り上がるのにぴったり!
「サマーナイトタウン」が売れた理由には、もちろんモーニング娘。のメンバーの頑張りや歌唱力、アイドルとしての可愛らしさが挙げられますが、それだけではありません。
友達と一緒に、コーラスをつけて歌うと非常に盛り上がるとして、カラオケで大人気になったのです。
実際に、カラオケで歌われる人気曲ランキングでトップ10入りしたこともあります。
確かに、出だしから最後までアップビートで、サビが何度も繰り返されるので、歌っていて気持ちが良い曲ですよね!
MVはこちら!
では、「サマーナイトタウン」のMVを観てみましょう。
歌だけでなく、大人っぽい衣装や彼女たちの表情にも注目してください。

「サマーナイトタウン」を歌っているメンバーは?
デビュー時のモーニング娘。のメンバーは中澤裕子、安倍なつみ、飯田圭織、福田明日香、石黒彩の5名。
この「サマーナイトタウン」の時点で市井紗耶香、矢口真里、保田圭の3名が追加され、計8名のグループになりました。
しかし、デビュー数ヶ月でのメンバー追加は、グループ内でかなりの波紋を呼んだようです。
オリジナルメンバーも知らなかった、新メンバー追加
近年になって、卒業・脱退したメンバーから「あの時は大変だった」という話をトークショーなどでよく聞きますね。
人気やメディアへの露出度を競い合うアイドルという立場ですから、グループの内部で確執や軋轢が生まれるのも仕方がないことでしょう。
しかし、当時は今と違い、アイドルグループのメンバーが入れ替わる=解散というのが常識であった時代です。
誰がメインパートを歌うか、センターポジションを取るか決まっていないシステムもモーニング娘。が初めてでした。
しかも、結成時のモーニング娘。はオーディション落選組からデビューした、言わばギリギリのアイドル集団。
メンバー達の不安は、普通のアイドル以上のものがあったことが想像されます。
そこへ、突然の「メンバー追加」発表ですから、元からいた子達がショックを受け、新メンバーとギスギスするのも当然と言えます。
そんな背景を考えながら、改めて「サマーナイトタウン」のMVを観ると、何とも言えない緊張感が漂っているような気がしますね。
歌詞から「サマーナイトタウン」の魅力に迫ろう!
ではいよいよ、「サマーナイトタウン」の歌詞の意味に迫るため、鍵となる箇所を挙げながら解説していきます。
誰がどこの部分を歌っているのかという、パート割情報も付けました。