嵐の前兆⁈ミライヘノマクガアク
今回紹介する「COOL&SOUL」は2006年にリリースされた、嵐のアルバム「ARASHIC」に収録されているラップナンバー。
櫻井翔くんが全編のリリックおよびラップメイキング(パートの割振りなど)を担当した、会心の“サクラップ”です。
当時コンサートにて、ステージ上から翔くんがファンに向けた一言。
“心して聞いてください!”
そんな言葉のあとに披露されたのが本曲。
嵐にとっても、ファンにとっても大切な曲であることは間違いありません。
この曲で注目すべきは、大胆で意味深なフレーズの数々。
まるで翔くんは嵐の行く末を知っているかのようです。先導者?それとも予言でしょうか?!
歌詞はこちら
爽快感抜群
ARASHI IS COOL ツキヌケル FEELS FUTURE
ARASHI IS SOUL ミライヘノマクガアク
出典: COOL&SOUL/作詞:SPIN 作曲:吉岡たく
冒頭からなかなかの煽りっぷり。
サクラップ、絶好調です。
もちろんこれだけでは終わりません。翔くんはなおも攻めていきます。
新しい世界?
五人で奏でるのはHIP HOP
じゃなく 真似し難い様な HIPなPOP right?
そして幕開け 第二章
似せてみようなら それは第二号
そう 未開拓地 意外にも
未完の大器を再始動(hi-ho!)
出典: COOL&SOUL/作詞:SPIN 作曲:吉岡たく
全く臆することなく“嵐の第二幕の幕開け”を告げています。
“今更真似ようとしたって、もう手遅れさ”とばかりに煽りは続きます。
ともすれば生意気なビッグマウスともとれる言動ですが、決して他者を揶揄するものではありません。
これは自らとファンたちを鼓舞しているのではないでしょうか。
その真意は、この先の歌詞を見ていけば明白です。
続きを見ていきましょう!
水滴”から“強風”そして“嵐”に
力強く響くワード
水滴じゃ なくなってくぞ
想定しな 最悪のケースを
手 組もうが吹き飛ばすほどの強風
(未知との遭遇)(君との暴風雨)
だから俺にしがみつきなさい
守り通すヤツらだと 曰く付き
出典: COOL&SOUL/作詞:SPIN 作曲:吉岡たく
“曰く付き”は、本来ネガティブな言い回しです。
そんな言葉をあえてチョイスすることで、“何があっても仲間を第一に考える”という嵐らしさが強調されています。
第二章の幕開けに際し、これから何やら動き出さんとする彼らと、そんな彼らを取り巻くであろう状況。
“未知との遭遇”に胸躍らせつつも、その道のりは決して楽なものではないことは承知の上であること。
いろいろな意味での“本当の嵐”到来を予感させます。
これからの嵐が、どこを目指し、どう進んでいくのか。
不安と期待、その両方が入り混じる複雑な心持ちになったファンもいたのではないかと思います。
そんなファンに彼らは伝えています。
“俺たちを信じてついてこい!必ず守るから!”と。
なんとも頼りがいのある、力強い言葉ではないですか。
サクラップは嵐の言霊
ラップのリリックでは、ライム(韻を踏むこと)も大切ですが、印象的なワードというものも必須です。
アマテラスの頃から
俺らは地上の遥か外側
下界に向けて吐き出す 言霊
出典: COOL&SOUL/作詞:SPIN 作曲:吉岡たく