松任谷由美コンサート・セットリストの中から厳選TOP10を紹介
精力的に定期的なコンサートツアーを行っている松任谷由美。
その大掛かりな舞台装置と華やかなコンサートには定評があります。
単独ツアーはデビュー当時の1976年から数えると38回にも及び、そのセットリストは20曲以上30曲近く。
いずれもお馴染みの名曲ばかりです。そしてコンサート別のダブりをなくしても曲数は膨大です。
ですが敢えて独断と好みで、よく使われるセットリストの中から厳選TOP10を作成してみました。
第10位から第7位~隠れた名曲
第10位:夕涼み
コンサート中盤でよく歌われる「夕涼み」は、1982年にリリースされたアルバム「PEARL PIERCE」の中の1曲。
7インチシングル盤としてカットされた「DANG DANG」のB面に入っている曲です。
ゆったりとしたサウンドに乗った夏の夕涼みの様子はまるで絵画の世界。
子供の頃に過ごした夏の情景を、これほど鮮やかに表現できるアーティストは他に見当たりません。
この震えるような独特のボイスも、松任谷由美ならではの魅力のひとつです。
第9位:コバルトアワー
冒頭からスゴ技ファンキーなベースラインが炸裂する「コバルトアワー」。
このベースを弾いているのが、当時ティンパンアレイにいた細野晴臣です。
歌詞の内容は、中央フリーウェイと共通するものがありますが、とにかく演奏者が凄い。
1970年代の音楽シーンの最高峰のメンバーが勢揃いしています。
細野晴臣(b)、鈴木茂(g)、林立夫(ds)、松任谷正隆(key)のティンパンアレイ。
それに斉藤ノブ(perc)、そしてハイファイセット、吉田美奈子、大貫妙子、山下達郎、伊集加代子のコーラス。
と、何とも贅沢この上ないメンバーです。
第8位:セシルの週末
「セシルの週末」は、1980年に出されたアルバム「時のないホテル」の冒頭の1曲目。
ミディアムスローテンポに乗って、感情を殺したように淡々と歌われます。
アルバム全体がこれまでの松任谷由美の作品とはかなり異色で、この歌も同様です。
裕福な家庭に育った少女が冷え切った関係の両親のもと、ちょっとグレている。
でもプロポーズされ変わっていこうとする微妙な心の変化を歌っています。
サビから一気に場面が変わる曲調の転換は松任谷由美お得意のパターンのひとつです。
第7位:かんらん車
各界の創造的文化活動に対して贈られる「第66回菊池寛賞」を受賞した松任谷由美。
女性心理を巧みに表現する歌詞が日本人の新たな心象風景を作り上げた、というのがその理由です。
「かんらん車」は、1978年に出されたアルバム「流線形'80」の中の1曲。
この曲にこそ、松任谷由美の歌詞の巧みさが凝縮されています。
電車の中の視点、電車が通り過ぎる視点、通り過ぎてしまった視点、かんらん車から眺める視点。
それぞれの心象風景が映画の編集で繋ぎ合わされたように広がります。
第6位から第4位~コンサート定番曲
第6位から第4位は、コンサートの定番曲として使われる曲を紹介。
コンサート盛り上げにはなくてはならない曲ばかりです。