ユーミンの傑作バラード「あの日にかえりたい」
大活躍のユーミン
松任谷由実さんは、ユーミンの愛称で知られる女性シンガーソングライターです。
1972年にデビューし、活動歴はなんと今年(2018年)で46年目!
現在も作品のリリースや曲提供、LIVEなど、幅広く活躍を続けています。
数多くの名曲を世に送り出してきたユーミンですが、その中でも傑作バラードと名高いのが、今回ご紹介する「あの日にかえりたい」です。
アルバム「YUMING BRAND」収録曲!
「あの日にかえりたい」はユーミンの6thシングルとしてリリースされた楽曲。
その後、ユーミン初のベストアルバム「YUMING BRAND」に収録されました。
「YUMING BRAND」の1曲目を飾っていて、アルバム冒頭から、一気にユーミンワールドに引き込んでくれる急先鋒です!
「あの日にかえりたい」はどんな曲?
「あの日にかえりたい」は、スローテンポで進むバラード曲。
女性の心情を、切ないメロディーに乗せて歌い上げています。
涙を誘う壮大なバラード
激しさはなく、どちらといえば淡々とした印象の楽曲です。
しかし、落ち着いたメロディーの中に壮大さを感じさせてくれるのは「さすがユーミン!」といったところでしょうか?
泣きじゃくるのではなく、静かに涙が落ちるような、心を揺らす一曲です!
引き込まれる深い歌詞!
ユーミンの大きな魅力の1つといえば、人の心情をたくみに切り取り、表現した歌詞です。
「あの日にかえりたい」では、自分、恋人、過去、現在…
さまざまな要素に翻弄され、葛藤するひとりの女性の姿が書かれています。
それでは「あの日にかえりたい」の歌詞について、さらに詳しく掘り下げてみましょう!
歌詞を独自に解釈!「あの日にかえりたい」に込められた意味とは?
「あの日にかえりたい」の歌詞の肝になってくるのは、主人公である女性の複雑な心理です。
青春時代の自分や恋人への思いが、現在の自分へと繋がっていく様子を秀逸に描き出しています。
泣きながらちぎった写真を
手のひらにつなげてみるの
悩みなききのうのほほえみ
わけもなくにくらしいのよ
出典: あの日にかえりたい/作詞:荒井由実 作曲:荒井由実
捨てられなかった思い
現在はデジタル写真が主流ですが、「あの日にかえりたい」が製作された当時は、フィルムカメラで撮影して現像した写真が一般的でした。
思い出を収めた写真を、主人公の女性はちぎってしまっています。
泣きながらという表現から、主人公は写真に写った人や思い出に、まだ未練があることが分かります。
写真をちぎり、破ってしまうことで、無理やりにでも過去を清算しようとしたのではないでしょうか。
しかし主人公は、一度は破った写真を、捨てずに繋ぎ合わせています。
写真をちぎってみたものの、過去への思いを断ち切ることができなかったのです。