「声なき声を響かせてこうぜ」「沈黙はぶっ壊してやろうぜ」という歌詞は、まさに「(Where's)THE SILENT MAJORITY?」という曲名そのものです。

優さんが掲げた「沈黙を破る」というテーマが、「沈黙はぶっ壊してやろうぜ」という歌詞に集約されています。黙っていた民衆に、今こそ声を張ろうと訴えかける歌詞ですね。

ロックンロールを奏でた人達が唄った Love&Peaceは今どこにありますか?

ご機嫌いかがですか?そこのお父さん
次の首相さんの支持率どう?
人間でなく二次元が元気なこの国の居心地はどう

ご機嫌よろしゅうだね そこのあなた
声あげるなら一緒にどう?
ここで生まれ育って良かった そう心から言えるときを信じ愛を信じ
沈黙はぶっ壊してやろうぜ

出典: (Where's)THE SILENT MAJORITY?/作詞:高橋優 作曲:高橋優

政治の話や2次元(アニメ)の話など、まさに日本のカルチャーそのもの、という感じです。

「居心地はどう?」「声あげるなら一緒にどう?」と、この日本を一緒に変えてやろうぜ!というような意気込みさえ感じられますね。

しかし決して説教臭くなく、沈黙を破りたい理由は、この国で生まれてよかったと思えるようになりたいからです。

日本の現状に苦言を呈しながら、それでもよい方へ向かおうと声をあげる優さんは、やはり人に対しても日本という国に対しても、深い愛情を持っていると言えそうです。

優しさがあるから、情熱的で少し過激な歌詞もキツくなりすぎないんですよね。優さんの最大の魅力は、このバランスだと思います。

編曲にはBRAHMANが参加

【(Where’s)THE SILENT MAJORITY?/高橋優】聴くと気合いが入る歌詞を解釈!の画像

「(Where's)THE SILENT MAJORITY?」では、かなり過激なことが書かれています。

そこが高橋優さんらしいですが、こうした歌詞には、編曲に参加したBRAHMAN(ブラフマン)の存在が大きかったようですよ。

予定調和はイヤだった

優さんは予定調和を避けたいと思い、大好きなBRAHMANにアレンジとレコーディングの参加を直々にお願いしたそうです。

爆発力と言うか、まったく予想もしないところから意見を出されることを望んでいたんですね。

そして、BRAHMANのボーカルを務めるTOSHI-LOW(トシロウ)さんは、この曲を作るに当たって、優さんに一つお願いをしたそうです。

それは、恐れないこと。お偉いさんに怒られたり、TVを見る人のことを考えたりするのではなく、ストレートな気持ちをぶつけろ、ということですよね。

まもなくデビュー3年目を迎えるというタイミングでそれをするのは、とても難しかったと思います。

そんなこんなで完成した「(Where’s)THE SILENT MAJORITY?」。PVがありますので、ぜひ歌詞に注目して見てみてください!

高橋優というシンガー

【(Where’s)THE SILENT MAJORITY?/高橋優】聴くと気合いが入る歌詞を解釈!の画像

「(Where's)THE SILENT MAJORITY?」で歌われている歌詞の過激さには、このような過程があったんですね。

たしかに、優しい言葉や刺激の少ない言葉を選んで歌うばかりでは、安心・安全なものしか作れません。

波風を立てないという意味では正しいかも知れませんが、それでは歌手として歌う意味がなくなってしまいますよね。

だからこそ優さんは、自分の胸の内にある言葉を絞り出し、削り出し、形にしているのだと思います。

少し暑苦しいけれど、かっこよくて胸に響くのは、誰もが思っていることをストレートに歌ってくれているからかも知れません。

これからも、シンガーソングライター高橋優が生み出す音楽に耳を傾けながら、目の前にある現実としっかり向き合っていきたいですね。

立ち止まった時や迷った時、優しく、でも力強く背中を押してくれる存在だと思います。

「(Where's)THE SILENT MAJORITY?」は2013年にリリースされた3枚目のアルバム『BREAK MY SILENCE』にも収録されていますから、ぜひ聴いてみてくださいね。

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