そして、そんなリスナーを自然の事象に例えていきます。
当たり前だけど当たり前でなく、目の前にあるのが自然ではないでしょうか。
何気なく側に寄り添ってくれるものにちゃんと気付き、それに感謝する気持ちがしっかりと感じ取れます。
あたりまえのように夏がまた訪れたとしても
二度と来ない かけがえのない
雨上がりの空に虹がバッチリ架かってた日を決して忘れない
出典: 八月の夢/作詞:岡本定義(COIL) 作曲:岡本定義(COIL)
そして、前の歌詞をしっかりと引継ぎ、当たり前だと思ってはいけないということを心に刻んでいきます。
同じ夏が二度とないのと同じように、同じライブは二度とないのです。
それをしっかりと噛み締め、節目を迎えたことでこれまでの活動やこれからの活動をより大事にしていく姿勢が感じ取れます。
その一瞬を大切に
それは雲のように 朝の月のように
まるで泡のように消えてゆくもの…
出典: 八月の夢/作詞:岡本定義(COIL) 作曲:岡本定義(COIL)
そして、再び自然の事象への比喩に入っていきます。
今度は儚く消えていくものに例えることで、よりその一瞬の大切さを説いていくような歌詞になっています。
報われないままで愛が終わってしまったとしても
二度としないなんて言わない
天の川の上 花火が咲いては散っていったから涙止まらない
出典: 八月の夢/作詞:岡本定義(COIL) 作曲:岡本定義(COIL)
そして、切ない歌詞が並んでいきます。
きっと続けていたら楽曲に込め続けた想いが届かない瞬間もあることでしょう。
しかし、そこで心を折ってしまうのはもったいないことだし、信じる気持ちが大切なのです。
たとえ1年に一度しか会えない出会いだとしても、その儚さを共有できたことはとても尊いことです。
それはライブでのお客さんとの関わりに繋がってくるし、まるでその関係は織姫と彦星の関係のようです。
季節感のある歌詞になぞらえ、想いを込めていく素敵な歌詞に仕上がっていますね。
あたりまえみたいに夏が何度も訪れるけれど
君はいない 永遠じゃない
雨上がりの空に星のかけらを探してたことを決して忘れない
それは夢ではない
出典: 八月の夢/作詞:岡本定義(COIL) 作曲:岡本定義(COIL)
そして、最後の歌詞では会えなくなってしまった人にも想いを馳せていきます。
20年間ずっと向き合ってくれる人もいれば、離れていった人ももちろんいるでしょう。
しかし、その全てを忘れることなく感謝することが大切で、それがこれからの活動に繋がっていくのではないでしょうか。
そして、ここで出てくる「星のかけらを探してたこと」という歌詞。
これは、福耳の楽曲である「星のかけらを探しに行こう Again」になぞらえた歌詞になっています。
しかも、「雨上がりの空」という情景からは、福耳が所属する事務所オフィスオーガスタの定期ライブであるAugusta Campでの様子を彷彿とさせます。
これまでの活動をしっかりと踏まえ、思い出にも浸る少し悲しくて切ない歌詞がこの楽曲の魅力ではないでしょうか。
郷愁の漂う切なさも懐かしさも孕んだ夏のバラードとして評価の高い1曲になることは間違いないでしょう。
MVにはゴールデンレトリバーのゼウス君が登場!
それでは、次に「八月の夢」のMVをチェックしていきましょう。
ミュージックビデオのテーマとしては、「様々な人のスライス・オブ・ライフ」というのが掲げられているそうです。
出演しているのは、ボーカリストで参加している5人に、スキマスイッチの常田真太郎を加えた6人です。
その切ない楽曲に合わせたストーリー展開も見ものになっており、色んな別れが描かれていきます。
しかし、それを切なく描くだけではなく、福耳の明るい部分もしっかりと表現し、温かく力をもらえるような映像に仕上がっています。
さらには、演奏シーンも多く採用されており、それぞれのパフォーマンスを楽しむこともできるのがこのMVの魅力ではないでしょうか。
また、このMVの見どころはそれだけではないのです。
このMVには、なんとゴールデンレトリバーのゼウス君が登場しているのです!
と言っても、誰?という方が多いでしょう。
皆さんは、このCMを見たことがあるでしょうか?
このCMはAmazonプライムのCM「ライオン」篇であり、このゴールデンレトリバーこそゼウス君なのです!
さらに、このCMを担当した監督であるたじまなおこ監督が今回のMVを手がけており、その注目度をより引き上げています。
別れを描きながらも、ユニットとしての仲の良さもしっかりと垣間見えるハートフルな映像をぜひチェックしてみましょう!