モラルがひどく欠如した電車を飛び降りて
生活指導の奴らの包囲網を抜けて

ひとり 登下校中 ヘッドフォンの中は宇宙
唇だけで歌う 自分の歌だとハッキリわかったんだ

出典: DAY DREAM BEAT/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ

電車のような狭い空間だとガラの悪い連中と目が合うのも怖いし、学校生活に積極的でない自分に口煩い先生たちもうっとうしい。

彼にとってみれば学校に行くこと自体に楽しみなんてなかったのです。

そんな彼が学校へ通う日々の中で見つけ出した楽しみは一つだけ。

そう、登下校中に自分1人だけで聴くヘッドフォン越しの音楽だけだったのです。

その音楽が聴こえているのは自分だけ。

「自分の歌だとハッキリわかったんだ」と彼が言っているのは、そのとき明らかに自分のためだけにその音楽が鳴らされていたからでしょう。

好きを通り越して「ないと困るもの」になった音楽

億千回 脳内でリピート再生
好き嫌いの次元じゃなくなったミュージック
国語の試験で書いたら零点の日本語で
心の中は山吹色に染まった

出典: DAY DREAM BEAT/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ

相も変わらず音楽にのめり込む日々を送る彼。

「好き嫌いの次元じゃなくなった」というのはもはや、ないと困るものになってしまっているということでしょう。

ただ好きだから聴いているのではなくて、聴かずにはいられなくなるぐらい好きなのです。

「国語の試験で書いたら零点の日本語」という表現がまた面白いですね。

確かに歌詞というのは芸術表現なので、日本語として成り立っているかどうかを問われるとおかしいものも多々あるでしょうね。

ロックのように過激な表現もするジャンルだと尚更です。

耳を疑うセリフも飛び出すほどの音楽中毒

終業のベルで一目散 牢獄を抜け出した
一緒に帰る友達がいなくてよかったな

ひとり 登下校中 ヘッドフォンの中に夢中
音も出さずに歌う 君が歌うから世界は輝くんだ

出典: DAY DREAM BEAT/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ

一刻も早く大好きな音楽にありつきたい彼は、終業のベルが鳴ると同時に学校を飛び出します。

「友達がいなくてよかった」なんて耳を疑うようなセリフですが、何かにのめり込むとそう思ってしまうこともあるのでしょうか。

もはや中毒になってしまっているんだなといった印象を受けます。

そして音楽に合わせて唇を動かせば、それは自分が歌っているかのよう。

彼にとっては登下校の道がステージのようなものです。

自分の世界の中で彼は輝かしい脚光を浴びていたのでしょう。

音楽を聴くのに難しい解釈はいらない

解釈するのではなく、ダイレクトに伝わってくるもの

たった一秒のあの旋律が たった一行の言葉遊びが
揺蕩う僕の光になったんだ
自己啓発本みたいな歌に騙されんな
大人になればわかるなんて嘘だ

出典: DAY DREAM BEAT/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ

「曲にするからには良いことを言わないといけない」

音楽業界にはそんな風潮が少なからずあるように感じます。

しかしそう思いながら並べた良いことに果たして意味などあるのでしょうか。

本当に人を感動させられるアーティストというのは、生き様が音に表れているものです。

難しく解釈しなくても、本当に感動するときというのはもっとダイレクトに伝わってくるということがこの部分に表されているように感じます。

まあ、そう言いながらもここまでで歌詞を思いっきり解釈してしまっているのですが…。(笑)

音楽があればいつだって青春は戻ってくる!

瞳を強く閉じる 掌に汗が滲む 何故か顔が綻ぶ
孤独な春に閃光が走ったんだ

さよならなんて 今すぐ撃ち抜けミュージック

出典: DAY DREAM BEAT/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ

難しく考えなくても音楽を聴けば身体が反応するし、気持ちが高揚していく。

それ自体が良い音楽であるかどうかの答えだと言わんばかりの内容になっていますね。

印象的なのは最後の「さよならなんて 今すぐ撃ち抜けミュージック」というフレーズ。

これは「音楽があればいつだって青春に戻れる、青春とさよならなんてしなくてもいいんだ」という気持ちが表れたものではないでしょうか。

最後の最後にハンブレッダーズの代名詞である「ネバーエンディング思春期」のなんたるかが登場しましたね!

音楽は誰にとっても平等