「wacci」の新しい一面が見える曲
「wacci(ワッチ)」の楽曲の魅力のひとつとして、聴く人の背中を押すような温かみのある歌詞が挙げられます。
弱くてもいい、泣いてもいい、一番になりたいと思うことは悪いことではない。
誰もが自分を否定したくなる場面で「我慢しなくていいんだよ」と優しく語りかけてくれます。
ボーカル・橋口洋平の柔らかな歌声が、歌詞に温度を与えているように感じる楽曲ばかりです。
しかし、今回ご紹介する「別の人の彼女になったよ」は、今までと雰囲気が異なり、話題になりました。
「別の人の彼女になったよ」をピックアップ
2018年7月に配信が開始された「空に笑えば」から、4ヶ月連続でシングルを配信しているwacci。
この企画の第2弾が「別の人の彼女になったよ」です。
楽曲のイメージ画像は、どこか色褪せたような背景にタイトルが手書きされたシンプルなもの。
だからこそ、パワーワードともいえるタイトルが更に強いインパクトを放っています。
歌声もいつもと違う?

「別の人の彼女になったよ」は、2018年8月22日に配信が開始されました。
配信前日からショートVer.のMVが公開されています。
サビを歌う橋口洋平の声はいつもより強く、激しい感情をぶつけているような印象です。
賛否両論「別の人の彼女になったよ」の歌詞に迫る!
メンバーを始めとする関係者それぞれが、この曲に対して賛否を抱いたそうです。
wacciらしくない楽曲であり、恋愛のタブーとも言える状況を歌っています。
バンドのイメージを壊すかもしれませんし、ネットでは炎上するかもしれません。
そんなリスクを背負ってまでリリースされた「別の人の彼女になったよ」。
どんな感情が描かれているのか、歌詞全文を紐解いていきます。
もう会えない理由とは
「私」は「あなた」の恋人でしたが、何かがあって別れたようです。
そして今、「私」は「別の人」の恋人として新しい道を歩み始めました。
この曲の歌詞は、過去の恋人となった「あなた」に向けたメッセージ。
いつまでも届かないと分かっているのに、それでも贈るメッセージです。
注)以降は分かりやすく、あなたを「元彼」、別の人を「今彼」と記載いたします。
比較しながらも良さを実感してしまう
別の人の彼女になったよ
出典: 別の人の彼女になったよ/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
曲のタイトルにもなっている言い回し、回りくどいように感じませんか?
「新しい彼氏ができたよ」のほうがシンプルで分かりやすいはずです。
わざわざ「別」の人と言った理由。
元彼と同じような人と付き合い始めたら、元彼は「俺でいいだろう!」と怒るかもしれません。
「あなたとは全く違う個性を持った人に惹かれてしまっただけで、あなたを否定しているわけではない」
そんな言い訳のように聞こえます。
今彼に惹かれたけれど、元彼のことも好きなのです。
今度はあなたみたいに
一緒にフェスで大はしゃぎとかはしないタイプだけど
余裕があって大人で 本当に優しくしてくれるの
出典: 別の人の彼女になったよ/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
今の彼氏は、元彼よりも精神的に大人のようです。
私と歩幅を合わせて歩くというよりは、先を歩いて私を守ってくれる存在。
私と元彼が一緒にフェスを楽しめたのは、二人が同じものを見て同じ気持ちになれたからです。
元彼は大人ではないけれど、同じ目線で何事も「一緒に」できる相手だったのでしょう。
元彼と比較した「今彼」の良さを挙げながらも、楽しかった元彼との時間を思い出してしまいます。