アジアで愛されるロングセラー曲
故郷は誰の心にも
「北国の春」は、1977年4月5日に発売された千昌夫のシングルレコード。同曲のヒットで1977年の『第28回NHK紅白歌合戦』に1971年以来6年振りの出場を果たした。以降、同楽曲の超ロングセラーにより第29回(1978年)、第30回(1979年)と3年連続で披露。紅白歌合戦において、3年連続で同一曲を歌唱するのは「北国の春」が史上初めて。 「北国の春」の累計売上は300万枚。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/北国の春
“海・山・気候”は関係ありません
中国語・タイ語・チベット語・ベトナム語・ミャオ語・モンゴル語の歌詞を付けたカバーバージョンが多数存在する。中国を含めアジア圏で15億人に歌唱されているという。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/北国の春
「北国の春」ですが雪が降らない比較的気温が高めの、タイでも歌われているようです。
景色や気候は関係ありません、歌詞の主題は故郷を思うこと。
国が違ってもこの気持ちは共通ですね。
ゆっくりとしたメロディーも、故郷を思う世代の心をつかみました。
では日本語の「北国の春」、歌詞の中にある故郷への思いを見つけに行きたいと思います。
春が広がります
今見ているものは?
白樺 青空 南風
出典: 北国の春/作詞:いではく 作曲:遠藤実
歌の主人公は少し遠い目になっています。生まれ育った土地の風景に浸っているようですね。
白樺の木が育つ地域は限定的。本州では標高の高い所でよく見かけます。
夏なら高原をお散歩して、リゾート気分にしてくれるのが白樺の木。
でも今回は春の風景です。この地方の春をイメージして作られました。
タイトルにもある「北国」がどこを指しているか、具体的な地名は歌詞中に登場しないが、作詞者のいではくが後に自身の故郷(長野県南牧村)がある信州の情景を描いたと語っている。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/北国の春
歌詞を作った、いではくさんの故郷、南牧(みなみまき)村からは八ヶ岳連峰を望むことができます。
標高が高く、自然に恵まれた水も空も美しい村。
それだけに冬の寒さは都会よりも厳しいものがあります。
寒さが厳しい地域にとっては、待ちに待った春。
雪が積もっている間は白樺の木の白さも目立ちません。
積雪も次第に溶け太陽の光も強さを増す春は、白樺の木の白さが目に沁みます。
空の色も灰色の雪空から、青に変わりました。
もちろん風も春の象徴、南から吹く風。
春が来た喜びが、一つ一つの言葉に込められています。
今はその土地を離れている主人公が忘れかけていた春。
三つの単語で水彩画のように描かれました。
春を告げる花
こぶし咲くあの丘 北国のあゝ北国の春
出典: 北国の春/作詞:いではく 作曲:遠藤実