リアルな少女の気持ち
惜しまれつつも2018年に「完結」したチャットモンチー。
数々の名曲を生み出しました。
そんな名曲の中の1つ「majority blues」はチャットモンチーの18枚目のシングル。
専門学校のCMとのタイアップがつきました。
夢を見ていたあの頃。リアルな少女の気持ちを綴った歌詞を見ていきましょう。
この楽曲を作成したのは?
作詞作曲はヴォーカル橋本絵莉子が担当。
歌詞を追っていくと、もしかして橋本絵莉子自身の事なのではないかと感じました。
アコギの優しい音と、橋本絵莉子のハイトーンボイスがゆっくりとメロディを奏でます。
なんだか少し懐かしい気持ちになるような…。
こんな風に、加工されてない楽曲って今どき珍しいのではないでしょうか?
素材の良さがそのまま出ているというか、本当に飾らないそのままのチャットモンチーなのです。
そこがチャットモンチーの良さでしょう。
また、とてもゆったりとしたスローテンポで、声と歌詞が染みわたってきます。
自分自身の体験と思われる歌詞がリアルさを増して迫ってくるようです。
音楽との出会い
自転車で30分 薄暗い道
ライブハウスは思ったより狭かった
帰り道は40分 ヘッドライトの中
初めての耳鳴りが不安だった
出典: majority blues/作詞:橋本絵莉子 作曲:橋本絵莉子
冒頭の歌詞は、初めてライブハウスに行った時の情景ではないでしょうか。
夜始まるライブのために、薄暗い道を自転車で走らせます。
自転車で行ける距離。地元のライブハウスでしょう。
おそらく、友人のバンドが出るライブに遊びにいったのではないでしょうか。
ライブハウスって狭い所は本当に狭いです。100人くらいしか入らないようなところもざらにあります。
ドリンクも、物販もお手洗いも、全部ステージのある一つのフロアに集結されているような場所。
人がぱんぱんで身動きすら取れません。
なんでわざわざこんな狭いところにたくさんの人が集まっているのだろうと思ってしまいます。
それはステージを見るため。ぎゅうぎゅうになってまで見たいステージ。
初めてのライブハウス
そんな狭い場所で爆音を聴きます。
でっかいスピーカーが目の前にあったりして、でも身動きできなくて隣の人の声も聞こえないような場所です。
ライブが終わって外に出て気が付けばずっと耳鳴りがし続けます。
「ずっと耳鳴り直らなかったらどうしよう…」と不安になったのでしょう。
ライブハウスに行って耳鳴りが止まらなくなる事はよく聞く話です。
1日寝て起きたら大抵治るようなのでご安心下さい。
帰り道の方が時間がかかったのは?
向かう時の時間よりも、帰りの方が少し時間がかかったようです。
耳鳴りの不安と、あと、ライブハウスでの興奮じゃないでしょうか。
こんな世界があったんだ…。
よくわからないけどすごかった。頭から離れない。
そして、当たり前のようにライブハウスにはまってしまったようです。
おもしろそうなライブがあれば通うようになります。
帰りが遅くなって
夢を見るようになった
16歳の私へ
出典: majority blues/作詞:橋本絵莉子 作曲:橋本絵莉子
ライブが終わるのは大体21時~22時くらいでしょうか。
10代が帰宅する時間にしては、遅いです。
以前の学生生活では考えられない時間に帰宅する回数が多くなりました。
きっと夜の大半をライブハウスで過ごすようになったでしょう。
そうしていつしか、自分も同じようにステージに立ちたいと思い始めるようになった。
そう思い始めたのは、16歳の高校生の時だったようです。