太陽光に被る雲 uh huh
毎十秒近づくスロー
"確かな駆け出し"
果て無き雨降らし
そして奏でる 五人囃子
出典: Theme of ARASHI/作詞: Masayuki Iwata Rap詞:SHOW 作曲:Masayuki Iwata・Larry Hochman
「_a_a_i」の韻、Shi終わりという韻とほかにも細かい韻もいくつも踏んでいます。
これ以上韻を具体的に抜き出して説明すると長くなるので、ここからは内容中心に解説していきましょう。
気象現象としてはまさに嵐が近づいています。風雲急といったところ。
グループとしての嵐として読むとライブが幕を開け、嵐5人が登場。
いままさにパフォーマンスがスタートします。
嵐として
それは雨よけワイパー壊すぐらいだ
地団駄踏んで 皆リタイヤ
世紀ミレニアム 股にかけ
長い夜明けて 朝になれ ah
出典: Theme of ARASHI/作詞: Masayuki Iwata Rap詞:SHOW 作曲:Masayuki Iwata・Larry Hochman
この部分は1行目と2行目、3行目と4行目がそれぞれ文章後半で韻を踏んでいます。
このラップ詞はライブを模したものと書きました。
しかしこの部分からライブだけでなく、嵐というグループについての自己言及になっていきます。
ゼロ年代のアイドル
勢い
それは雨よけワイパー壊すぐらいだ
地団駄踏んで 皆リタイヤ
出典: Theme of ARASHI/作詞: Masayuki Iwata Rap詞:SHOW 作曲:Masayuki Iwata・Larry Hochman
嵐が吹き荒れる様子を自らのライブや活動になぞらえています。
嵐として暴れようという気持ちは感じさせますが暴れ狂うというほどのエネルギーは感じさせません。
この曲が発表される前年の2001年にはアメリカ同時多発テロが起こっています。
あまり暴力的で破壊的な描写はそれが例えだとしても避けたかったのでしょう。
90年代末からゼロ年代へ
世紀ミレニアム 股にかけ
長い夜明けて 朝になれ ah
出典: Theme of ARASHI/作詞: Masayuki Iwata Rap詞:SHOW 作曲:Masayuki Iwata・Larry Hochman
嵐が結成された1999年頃からこの曲が作られた2002年頃の世界は決して明るくはありません。
日本はバブル崩壊以降の長引く不況に苦しめられ、世界情勢も不安定でした。
嵐の最初期の曲もそうした時代の空気を反映した歌詞が目に付きます。
この歌詞には明るい未来への願いが込められているのかも知れません。
去るものと来るもの
自己分析
そうさ 確かに 青二才 しかし
五人と共に さらおう時代
小さい予報士達も去ってすぐ (yell it out)
俺ら嵐がやってくる
出典: Theme of ARASHI/作詞: Masayuki Iwata Rap詞:SHOW 作曲:Masayuki Iwata・Larry Hochman
アイドルとしてムーブメントを作り、時代を築く。デビューして以来の目標であり、テーマでした。
嵐というグループ名であるがゆえの宿命なのかも知れません。
しかしまだ20歳前後の青年です。状況も決してよくありません。
最初の1行は謙遜でも自虐でもなく、冷静な自己分析なのでしょう。
それでもなお目標を掲げ、進むのです。
最後の1行は自分たちがこのときまだ隠れているからこその言葉です。