2番のサビでは、テディベアから巣立ち1人で生きていこうとする主人公の決意がうかがえます。
届けてしまったのは 言葉足らずのワガママだ
じゃあねテディベア 僕は僕の足でちゃんと
立ちあがる姿を見ていて
出典: さよなら、テディベア/作詞:鎖那、mikito 作曲:mikito
主人公はきっと誰かに伝えたいことを上手く伝えることができなかったのでしょう。
そのことを悩み、「ワガママ」だったと感じています。
そして主人公はテディベアに別れを告げました。
うまく行かないことがあっても、これからは「僕の足」で、1人でも立ち上がって生きていく。
そんな主人公の決意が伝わってくる歌詞です。
「水色のボタン」とは?
Cメロの歌詞からは、主人公がテディベアを大切に思っていた気持ちが伝わってきます。
水色のボタンを縫いつける痛みは
僕だけの痛みなんだ
出典: さよなら、テディベア/作詞:鎖那、mikito 作曲:mikito
テディベアにボタンなどが縫い付けられていることは珍しくありません。
「さよなら、テディベア」のミュージックビデオに登場するテディベアの目は水色のボタン。
もしボタンが取れかけていたら、誰でも縫い付けて直すことでしょう。
それは当たり前のことで、痛みを感じるようなことではありません。
しかし主人公は、テディベアに水色のボタンを縫い付けることに痛みを感じています。
「ボタンを縫い付けたら痛いかな。ごめんね。」と思ったことがあるのでしょう。
しかしその痛みを感じているのは自分だけ。
これは、現実の人間関係にも通じるところがあるのではないでしょうか。
相手を傷つけてしまったかもしれない、と思っているのは実は自分だけ。相手はあまり気にしていない。
そんな経験を思い出させる歌詞です。
テディベアにさよならをする
「さよなら、テディベア」のラストでは、タイトルの通り主人公はテディベアにさよならをします。
伝えてしまったのは心もとない未来だった
じゃあねテディベア 君に手をふるよ
進め 風の中 胸に一つの道標
生まれ変わっても 世界中で僕だけの
解けないリボンを見つけるよ
さよなら、テディベア
出典: さよなら、テディベア/作詞:鎖那、mikito 作曲:mikito
曲のラスト、主人公はテディベアに別れを告げます。
未来はまだわからないし、不安もある。
それでも大切にしていたテディベアから離れて、主人公は前に進むことを選びます。
1人でも、「道標」があるから大丈夫だと思っているのでしょう。
テディベアと2人で見つけた「解けないリボン」。それが主人公の道をこれからも示してくれます。
最期の「さよなら、テディベア」という言葉には、どこか清々しさを感じます。
この「さよなら」は一方的に別れを告げる、というものではない気がします。
君と一緒に得たものを糧に進んでいくからね、という、感謝にも似た気持ちがあふれた「さよなら」。
それがこの「さよなら、テディベア」という歌詞に込められているのではないでしょうか。
主人公にとってテディベアとはどんな存在なのか?
「さよなら、テディベア」のキーアイテムであるテディベア。
主人公にとって、テディベアはどんな存在なのでしょうか。
これまで見てきた歌詞からもわかるように、テディベアは主人公にとって、とても大切なもの。
テディベアも、主人公のことをとても大切に思っていたはずです。
どこに行くにも一緒で、友人のように、家族のように慕っていたのでしょう。
もしかするとテディベアは、子どもの頃大切にしていた自分自身の心なのかもしれません。
そんな子どもだった自分に「さよなら」をして、これからは自分の力で生きていく。
テディベアとの別れは、子どもから大人への巣立ちを意味しているのかもしれませんね。
まとめ
鎖那さんの「さよなら、テディベア」は、大人に向かって新しい世界に一歩踏み出していく曲。
子どもだった自分と別れて一人でも歩いていけるよ、というメッセージが込められていました。
鎖那さんの曲は、どれもストーリー性にあふれていて聞き手の想像力を掻き立ててくれます。
ぜひ他の鎖那さんの曲もチェックしてみてくださいね!