食べたいものが確実に食べられることは、OLにとってその日一日が充実していたかどうかにも影響してきます。
遠慮したせいで食べたいものが食べられなかったとき、その日の午後は悔しい気持ちでいっぱいかもしれません。
ランチが満足いくものであったかどうかが、午後の仕事に影響します。
だから泣くような結果にはなりたくない。
それだけOLにとってお昼休憩は大切であり、情熱を注げられるものなのですね。
妥協はしない
赤信号人だかり
立ち止まることはできない
組んだその腕のままで
匍匐前進最前列
勝負は五分五分ね
出典: LUNCH TIME WARS/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
お昼休憩の時間に昼食を食べるのは、OLだけではありません。
同性異性問わず、多くの会社で働く人たちがお弁当を求めて外に出てきます。
すると当然赤信号などでは多くの人だかりができてしまうでしょう。
しかしそこでも謙虚に人だかりの後ろに立ち尽くすOLではありません。
お財布を抱きかかえるように両腕を組んだそのままの体勢で人だかりの間をすり抜けます。
その姿はまるで忍者のように、周りが気づかぬうちに移動するのが得意。
気づいてはいるけれど、あまり気にならないような身のこなしをしているのかもしれません。
もしくはOLだから許されるといった暗黙の何かがあるようにも思います。
そして気づけば、信号待ちの人だかりの最前列で信号が青になるのを待っている。
それくらいのしたたかさを持っているのがOLというものなのでしょう。
出遅れてもあきらめない
課長の駄洒落で出遅れ
汗ばむ手にOLと
3つ書いて飲み干す
出典: LUNCH TIME WARS/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
OLだからといって、毎日お昼休憩が始まる12時ぴったりに業務が切りよく終わるとは限りません。
ときには上司や課長に話しかけれて、なかなか終わらないという場合もあるでしょう。
しかし少し出遅れたからといって食べたいお弁当を諦めることはしないのがOL。
出遅れた分を急いで挽回して欲しいものを手に入れられるように頑張るのです。
手のひらに「人」という字を3回書いてから勝負すると力が発揮できる、というおまじないがあります。
まるでそれと同じように、OLは手のひらにOLと3回書いて勝負に挑むのです。
OLにとっていかにお昼休憩が大切で重大なことなのかが伝わってきますね。
垣間見える歌詞へのこだわり
OLという立場を忘れない合理性
使い終わったボールペン
撒けば足もと奪うトラップ
学歴も顔も意味はない
これはサバイバル
出典: LUNCH TIME WARS/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
ここでは、女の闘いに手段なんて構っていられないといった強気な気持ちが込められています。
ボールペンをばらまくにしても、未使用やまだ使えるものではなく、必ず使い終わったものを使う。
この文言をわざわざ歌詞の中に入れたのは、作詞した槇原敬之さんのこだわりのように感じられませんか。
この歌詞の主人公OLは、総務など会社の備品などを管理している役割を担っているのでしょう。
備品管理は無駄を省けば省くほど、そのまま会社の利益につながりやすい部分。
なのでボールペン1本でも無駄にはできません。
罠をしかけるにしても、会社の損にならない方法で。
さらにもういらなくなったものを有効活用する。
まさに学歴や顔は関係なく、必要なのは合理的に生き抜くための知恵や賢さなのです。
OLの仕事やランチ時間にかける情熱がものすごく感じられる部分でしょう。
OLとしてのしたたかさ
昼昼昼なんです
昼は私の戦場です
昼昼ヒール折れて
転ぶあのこに心で
つぶやくの「悪いわね お先に失礼」
出典: LUNCH TIME WARS/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
本当の戦場を経験したことがないので想像することしかできませんが、戦場は命をかけて生き抜く場所です。
いつ自分が命を落としてもおかしくない場所。
周りなど構っていられないでしょう。
隣で転んだ人に手を貸せば、自分の命までより危険にさらされてしまうのです。
なので申し訳ないけれど見て見ぬふり。
これがお昼のお弁当を手に入れることが目的になると、転んでくれた方が好都合となります。
転んでしまった誰かさんは、戦線離脱したも同じ。
もちろん顔には出さないけれど、心の中はほくそ笑むしたたかさを持ち合わせているのです。
それだけOLにとってお昼の時間は大切なのですね。