囁くような「ねぇ、神様?」という言葉から楽曲は幕を開けます。

声の響きに込められた切なさとは裏腹に、光が差し込むようなイメージで華を添えるピアノの伴奏。

4つ打ちのドラムに、カッティングギターの音色がサウンドを盛り上げていきます。

その切なさが温かさからくることを彷彿とさせる音像。

これは奮闘するぽんをずっと見守って来た相方、小島だから辿り着いた曲調ではないでしょうか。

歌声から伝わる繊細さ

ポンと言えば可愛らしい声質、甘えたような歌いまわしが特徴です。

しかしこの曲で感じていただきたいのは、発する一声一声の繊細さ。

Aメロでは「やり切れない想い」を。

Bメロでは「柔らかな気持ち」を。

そしてサビでは「歌が好きだ」という気持ちが溢れ出します。

息を吸うように歌うとはまさにこのこと。

声の表情から想いがひしひしと伝わってきます。

是非今一度、じっくりと耳を傾けてみてください。

歌詞をチェック

ここまでご覧いただいた方なら、歌詞の内容が気になってくるところでしょう。

ここからはそんな歌詞を紹介。

苦悩を乗り越えてきたぽんの想いに寄り添ってみましょう!

信じて進み続ければ

ねぇ神様
聞こえますか 僕の声が
届きますか このうたが
聞こえますか 僕のうたが
七色の声が集う場所で

出典: 「ねぇ、神様?」/作詞:ぽん 作曲:小島英也

自分の歌が神様に届いているかということを問う冒頭部分。

信じて進み続ければ道は必ず開かれる。

神様がどこかで見ていて、自分を導いてくれる。

挫折から這い上がってこれた奇跡を感じさせる内容ですね。

「七色の声が集う場所」とは、いろんなユーザーが演奏を披露しあうnanaのことを表しているのでしょう。

自信のなさへの葛藤

朝が来ても いつもの僕
弱く 醜く 透明で
いっそ夜にとけちゃえばいいのに
なにも変わらない

出典: 「ねぇ、神様?」/作詞:ぽん 作曲:小島英也

ここは思うように活動が出来ないという葛藤を表した部分でしょう。

とにかく自分に自信がない。

来る日も来る日も、何も変わらない自分がそこには居る。

いっそ自分なんて居なければいいのにという、なんとも痛ましい想いが描かれていますね。

愛して欲しいだけなのに
壁にぶつかるばかりで
だけど僕は諦めがつかずに
今日もうたうよ

出典: 「ねぇ、神様?」/作詞:ぽん 作曲:小島英也

歌をたくさんの人に聴いてほしいだけなのに、それすら叶わない現状。

しかし「こんなところで諦めてたまるか」と自分を鼓舞する姿が浮かびます。

響く歌とは

シング シング 愛 ソング
暗い過去も 傷も 身につけて
シング シング MY ソング
運命まわすの

出典: 「ねぇ、神様?」/作詞:ぽん 作曲:小島英也

たくさんの人に聴いてもらうためだからと言って、奇麗な言葉を並べる必要はない。

自分が味わった挫折も、どうしようもない葛藤も全て込めるから響くのではないか。

アーティストとして、自分をさらけ出すことの大切さを知ったぽんの姿が浮かびます。

この声が枯れるまで
僕は叫びつづける
あなたに届くまで
ねぇ、神様?

出典: 「ねぇ、神様?」/作詞:ぽん 作曲:小島英也