不可解の未観測情景。
名前のない花のような。
悠に咲き乱れるこの号哭が、
やりたいことすらできなくって、
身動きすら取れない、寂れた心臓に咲いた。
不安定な未完成情景。
言葉じゃ表せない、
現実や社会に抗うための、
不可解で不完全な魔法。

出典: 不可解/作詞:カンザキイオリ 作曲:カンザキイオリ

どうすることもできない現状があります。

とても息苦しい思いをして泣き叫ぶ主人公です。

本当に大切なことは他にあるはずなのにどうして意味がないことばかりいわれるのか。

その訳の分からなさについていけるはずがありません。

そのどうしようもない気持ちを吐き出すため、せっせと動画をアップする主人公です。

ここは作詞者のカンザキイオリや花譜と重なっているのでしょう。

そうやって世間との繋がりを持ち素直な気持ちを訴えて行くことが唯一の手段なのです。

素直な感情こそ人間の証

お金とか、ビジネスとか、効率とか、
そういうことじゃないでしょう?
愛情とか、友情とかそういう何かじゃ計りしれない
心が打ちひしがれたあの不確かな情景を綺麗だと思うのは
きっとそれこそが人間の証だ。

出典: 不可解/作詞:カンザキイオリ 作曲:カンザキイオリ

物質的なことばかりを重要視する周囲の人たち。

でも主人公はそういうことが大切なんじゃない、と訴えます。

皆同じように動き考える人々がまるでロボットのように見えているのではないでしょうか。

打ちひしがれた感情でもいいからそれを感じられることこそが人間の証

そう思っているのです。

素直に感じたことを表現してこそ人間、そういいたいのです。

まとめ

学校で教えられること

「不可解」の作詞作曲を担当したカンザキイオリは登校拒否をしていたようです。

学校に行く意味を感じなかったのだとか。

そのような背景があるからこその歌詞だということができます。

学校では本当の意味で人生に役立つようなことは教えてくれないと感じていたのでしょう。

将来の為ともっともらしい理由をつけて意味のないことばかりを押し付けられ…。

そんな窮屈な気持ちと鬱屈する思いに押しつぶされそうになったのではないでしょうか。

でも彼女にはYouTubeという場所がありました。

そこに自分の思いを乗せた動画を投稿することで逃げ道を作ったのです。

代弁者として

花譜もカンザキイオリも、これだけ支持されるのは皆の代弁者だからではないでしょうか。

みんな本当は思っているけれど口には出していないことがあります。

またうまく表現できない人もいるでしょう。

そんな人たちを代表して不可解に感じていることを歌を通して表してくれているのです。

だから聴く人の共感を得てこれだけの支持を集めているのだと推測されます。

日本の教育システムを窮屈に感じている人は多いのではないでしょうか。

そこに馴染めないとはみ出し者になってしまいます。

でも枠にはまれないことはおかしなことではありません。

むしろそちらの方が正常だと考えられます。

この歌詞の主人公のように素直に気持ちを感じて表現していく方がよほど健全といえるでしょう。

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