「不可解」について

伝説のライブ

花譜の「不可解」のワンマンライブは2019年8月1日に行われました。

場所は東京・恵比寿のLIQUID ROOMです。

YouTubeLiveでは2万人がこのライブを観ていました。

そしてTwitterではハッシュタグが世界1位になるという影響力の高さです。

わずか15歳の少女がこれだけ世の中にインパクトを与えたと思うと、歳など関係ないと実感させてくれます。

また、2020年3月23日には再公演される予定でしたが新型コロナウイルスの影響で中止に。

代わりに無観客ライブを行いそれを有料配信するというスタイルが取られました。

背景映像、花譜、そしてモーションタイポグラフィクスが融合したステージはYouTube上の世界観そのまま。

観測者(ファン)からは伝説のライブと目されています。

MVはコチラ

伝説のライブ終盤で歌われた「不可解」をぜひご覧ください。

バックバンドの生音と花譜の今にも泣きそうな声が絶妙にマッチしています。

これは観ないと損かもしれません。

不可解すぎる思い

お金とか、ビジネスとか、効率とか、
そういうことをこれから考えなくちゃいけないんだ。
そうでしょう?だって学校なんかじゃ責任感とか、団体行動とか、
ありもしない、意味もない将来のためとか言って教えてくるじゃん?

出典: 不可解/作詞:カンザキイオリ 作曲:カンザキイオリ

大人になるとお金のことを考えなければいけなくなります。

その他にもビジネスや効率良く動くことなどもです。

いつまでも子供ではいられないのが世の現実。

ただ学校では意味のないことばかりを教えられている気持ちになってしまう主人公です。

本当にそれが将来のためになるのか?

甚だ疑問な主人公。

子供だからといって何も分からないわけではありません。

しっかりと見極める力を持っているのです。

だからこそ、学校で教えられることに何の意味があるのか理解することができません。

人間が汚いものに見えてしまう

「あるべき人間の姿へ」「正しい人間の姿へ」
そう思えばなんだか人間全てが汚く思えてくるな。
仮想世界とか、妄想だとか、そういうものこそ美しくなる。
ああなんだこの感情は、人間らしくない私だ。
「寂しい」とか、「愛しい」とか、
そんな言葉では表せない。

出典: 不可解/作詞:カンザキイオリ 作曲:カンザキイオリ

人間とは一体何なのでしょうか?

正しい姿といわれても良く分かりません。

それは一体どんな姿なのかと考えた時、主人公の脳裏には汚い姿しか思い浮かばないのです。

現実の人間は汚れているようにしか思えないのでしょう。

空想上の姿の方がどれだけ美しいか。

確かに世の中には汚いものが溢れています。

アニメなどの空想の世界の方がよほどキレイでしょう。

それは誰も否定できません。

現実世界の汚さをどうしても受け入れられない主人公がいます。

がんじがらめの主人公

不可解な未観測情景。
名前のない花のような、
悠に咲き乱れるこの号哭が、
やりたいことすらできなくて、
身動きすら取れない、寂れた心臓に咲いた。
不安定な、未完成宣言。
言葉じゃ表せない。
現実や、社会に刃向かうための、
未覚醒の、不完全な魔法。

出典: 不可解/作詞:カンザキイオリ 作曲:カンザキイオリ

未観測情景とは世の中のことを指すのではないでしょうか。

まだはっきりと見たことがない世界のことです。

学校という囲いの中にいるのでは見ることができません。

やりたいことがあったとしても自由にできない現状です。

それは非常な息苦しさを主人公に与えています。

まだまだ自分が未熟なことは分かっているけれどそれでも自分の力でどうにかしたい。

そんな気持ちが綴られている一節です。

学生の時に誰もが抱えていた感情ではないでしょうか。

上から押さえつけられ、身動きが取れない苦しさです。

その束縛から逃げようと必死にもがく辛さを物語っています。

正しさとは?