RESETとは?
Resetには、「やり直す。」「今の状況を切り替えるためにいったん白紙に戻して出直す。」
といった意味があります。
ただ「もう一度やってみよう。」というよりも、もっと強い感じです。
「今までの状況を強制的に断ち切って再出発する。」といようなときに使われる言葉といえます。
片思いが歌われたこの曲です。
歌の主人公はどんな恋をし、なにゆえに恋を断ち切ろうとしているのでしょうか。
RESETという曲に歌われた切ない女性の恋心を紐解いてみます。
また恋したくなるように
CHIHIROの歌うRESETには「また恋したくなるように」というサブタイトルが付けられています。
「また恋をしよう」や「また恋がしたい」ではありません。
「恋がしたくなるように」であるということは、断ち切ろうとしている恋にまだ未練がありそうです。
終わろうとしている恋が本気であればあったほど、次の恋に目を向ける余裕が生まれません。
その恋が自分の中で完全燃焼できたとき、初めて次の恋を考える一歩を踏み出すことができます。
「また恋をしたくなるように」は、終わろうとしている恋への思い入れが強いものであることを示唆しています。
そして、まだ主人公の心の中で燃焼しきれていない恋であることが伺い知れるフレーズです。
どうしても好き
「好き」の度合いはそれぞれで、いろんな好きが世の中には存在します。
片思いでどうにもできないほど「好き」になってしまったら?
主人公はどれほど片思いの相手を「好き」なのでしょうか。その思いの深さをみてみましょう。
たったひとつの願いにこめた思い
1番になれないこと
この恋がどうにもならないこと
分かってるの 本当は
出典: RESET/作詞:CHIHIRO 作曲:CHIRO
「恋」が「恋愛」に発展するためには、お互いにとってお互いが「一番好きなひと」にならねば成立しません。
歌の主人公の願いはたったひとつ、片思いの相手の一番好きなひとになることです。
好きなの、好きなのと子供のような繰り返しからは理屈のない「好き」な気持ちがあふれています。
頭ではなく感情で、ただ本能的にどうしても「好き」になってしまった。
そんな主人公の想いがしっかり伝わるフレーズです。
最初からわかっていたのに
友達の‘やめなよ’も
耳をふさいで進んでって
出典: RESET/作詞:CHIHIRO 作曲:CHIRO
主人公は友達からの忠告に耳をふさいでこの恋に突き進みました。
忠告に耳をふさぐということは、自分の中ではなんとなくこの恋の結末を予感していたのではないでしょうか。
本当に何かを信じて突き進むとき、ひとは耳をふさがなくても忠告は耳に入りません。
ダメだという忠告が聞こえていたということは、自分の中にもなにかしら予感はあったはずです。
主人公は自分の中に芽生えた「好き」という思いに突き動かされ一縷の望みにかけました。
気づいたときには、どうしようもないとわかりつつ、どうにもできない場所にたっていたのです。
響かない思いをどうする
だれかを好きになるのは素敵なことです。
自分自身が楽しく過ごすためにもその思いは有効です。
好きになった相手にも好きになってほしいという思いが生まれたとき、苦しみは始まります。
他人のこころを動かすことはできません。
コントロールできないものを自分のほうへ向けたい思いが募り苦しみます。
そこに相手を好きだと思う気持ちが重なり何倍にも苦しみは膨れます。
そして自分のこころを締め上げ始めるのです。
心を押しつぶすほどの想い
好きすぎて
想いすぎて
私ばっかり疲れちゃったよ
愛してくれる
それだけで報われるのに
出典: RESET/作詞:CHIHIRO 作曲:CHIRO