君からのアプローチ

今週どうかな、皆んなでお祭り
そうね、いいけど、二人きりでね

出典: 夏恋センセイション/作詞:はっとり 作曲:はっとり

ここで描かれているのは、主人公と"君"のやり取り。

やっとのことで女の子に声を掛けたのでしょう。

主人公のナンパは成功したようで、思い切って夏祭りに誘うのです。

その返事はかなり意外なもの。

皆んなで行こうと誘う主人公に対して、君は2人きりがいいと答えます。

女の子の積極性がうかがえるフレーズです。

煮え切らない主人公に軽いジャブを繰り出したのかもしれません。

君との夏が始まる

真夏 浴衣 君と花火
梅雨明け 冷房 セミの声
うなじ 夕方 君の隣
とりわけでっけぇ セミの声

出典: 夏恋センセイション/作詞:はっとり 作曲:はっとり

そうして始まる主人公と君の夏

歌い出しで使われていたフレーズに、君との夏に関わる具体的な言葉が追加されました。

主人公の夏休みに君との思い出が加わったことが読み取れます。

ここで描かれているシーンはすでに夏祭りの日なのでしょう。

主人公の隣を歩くのは、浴衣を着て髪をアップにした女の子。

まだ慣れない関係に会話が弾まず、セミの鳴き声がいつもより響き渡ります。

君へのアプローチ

不器用な主人公

想像してたよりは
ずっともっと繊細で
想定してたようには踏み込めないもんで

出典: 夏恋センセイション/作詞:はっとり 作曲:はっとり

主人公は夏の恋愛をもっと軽く考えていたのでしょう。

君との関係性をどう進めていいのかわからず、思い切ることが出来ません。

君の繊細さに怯えているのです。

そうして君との時間が刻一刻と進んでいきます。

きっと触れたらすぐ溶けてしまうから
名前を呼ぶだけ

出典: 夏恋センセイション/作詞:はっとり 作曲:はっとり

君に触れたい主人公ですが、なかなか行動には移せません。

名前を呼ぶという行為で精一杯なのです。

奥手な主人公の様子が浮かびます。

MANATSU YUKATA

出典: 夏恋センセイション/作詞:はっとり 作曲:はっとり

ここでサビの一部が英語表記になっています。

そして曲調も少し変わり、なんだか夢の世界にいるようなサウンドが響き渡るのです。

疾走感のあるサウンドから、けだるくも心地の良いリズムへと流されていきます。

何もできない主人公と君の時間が、モヤモヤとしたまま流れていく様子を表しているのでしょうか。

主人公は夢を見ているような気分なのかもしれません。

君からのサイン

真夏 浴衣 君と花火
ひたすらずっと林檎飴
真夏 浴衣 君が花火
「あげるよ、残りの林檎飴」

出典: 夏恋センセイション/作詞:はっとり 作曲:はっとり

主人公の隣で林檎飴を舐め続ける君。

ここで君が動き出します。

ずっと食べていた林檎飴の残りを主人公に差し出すのです。

少しでも好意を持っていない限り、食べかけの飴を差し出すことはなかなかできることではありません。

つまり君は、主人公に対して気を許していることをアピールしているのです。

触れても来ない主人公に対し、耐えかねた君がアプローチを仕掛けたのだと考えられます。