ミニアルバム「LISTEN TO THE MUSIC」から垣間見える下積みの精神

【LISTEN TO THE MUSIC/Shiggy Jr.】歌詞を解釈!音楽がもたらすものとは?の画像

バンドなんだけどアイドルのようなポップネスがある。

まさに2018年現在の流行を体現しているかのような音像を響かせるShiggy Jr.

彼らの元の音楽性も関わってくるところはあるかと思いますが、これを可能にしているのはその柔軟性とチャレンジ精神でしょう。

新作アルバム「DANCE TO THE MUSIC」のリリースも目前に迫りましたが、今回注目するのは彼らのインディーズ時代の作品。

2014年7月16日にリリースされたミニアルバム「LISTEN TO THE MUSIC」には、下積みだからこその精神性が垣間見えていました。

大きく方向転換を見せたサウンド

まずこの作品で一番大きく変わった点を問うと、やはりサウンド面でしょう。

前作「Shiggy Jr. is not a child」はバンドらしく生音を重視。

対してこの作品では、ディスコに振り切った打ち込み全開のサウンドを聴かせています。

この大胆な方向性の転換も、よりリスナーを満足させようと試行錯誤した結果。

流通させてくれるレコード会社の社長に相談しての案を試してみたとのことですが、全く手を付けていなかったジャンルに振り切るとは英断ですね。

ディスコと言うとその名の通りダンスミュージックなので、リズムが何よりも重要。

これを受けてヴォーカルの池田智子も洋楽R&Bを研究したり小説の音読で活舌を鍛えたりと、新たな努力をいくつも見せています。

英詞が多くなったのも、リズムを重要視する上では必然のことだったようですよ。

インディーズでリリースしたのは責任感の表れ?

上記のように、ニーズに合わせた柔軟性と全く新しいサウンドに振り切ったチャレンジ精神が垣間見えるこの作品。

インディーズでリリースされたのも、どうやらメジャーという選択肢がなかったからではないようです。

結成が2012年なので、この作品のリリースは丁度2年目の年。

ここからいきなり事務所に入ってしまっては、ライブのブッキングやお金周りのことが自分たちでわからなくなってしまうというのがその大まかな理由。

バンドとしては事務所に入って大きく展開するよりも、まだまだ下積みだという意識が強かったのでしょうね。

全て自分でやる経験をしている強み

わからないことは出来る人に任せて音楽に集中する…というのも、ある種アーティスト的です。

しかし彼らの活動を支えているのは、そのしっかりとした責任感の占める面も大きいのかもしれませんね。

「実際に人に任せるにしても、誰がどういうことをしているのかをわかっておきたい」と池田も話していました。

特にインターネットなどを駆使すれば自分でいつだって発信出来るこんな時代です。

一度自分たちで全てやる経験をしているということは、この先活動を展開していく上で大いに活きてくることでしょうね。

そんな彼らの下積み精神が垣間見えるミニアルバム「LISTEN TO THE MUSIC」より今回は同タイトルの表題曲を紹介。

歌詞を中心にその魅力に迫っていくこととします!

ノリノリのサウンドと耳馴染みの良いメロディが彩る「LISTEN TO THE MUSIC」

歌詞の項に入る前にまずはどういった楽曲なのか、少しレビューしておきましょう。

MVも引き続いて紹介しておきますので、参考にイメージを膨らませてみてください!

打ち込み中心でもバンドの色が表れてる!

心地良く歪んだシンセベースに、都会的な華やかさのある上物シンセ。

そこに4つ打ちのビートとノリの良い手拍子を加え、まさに聴く人を巻き込んで踊れるようなハッピーで楽しいサウンドに。

打ち込み中心となるとバンドという印象は薄く、サウンドも打ち込んだ人の色になってしまうようにも思えます。

しかし彼らの曲はメンバーそれぞれアイディアを出し合いながら組み立てていくとのこと。

メンバー全員の色がきっちりとそこに表れているはずですね。

抜群のメロディセンスは

メロディもポップで耳馴染みが良く、それを紡ぐ池田の声も女の子らしく可愛らしいイメージ。

まさに時代が求めているもののドンピシャをついているような印象を受けます。

ギターの原田はShiggy Jr.結成以前の2年間、引き籠って作曲ばかり行っていたとのことで、メロディセンスもその頃に養われたのでしょうね。

なんでも、人と話すのが下手になるぐらいの勢いで引き籠っていたとか。(笑)

MVはお寺が舞台