この曲がこんなにも優しいのは、悲しみや苦しみといったものを、まったく否定していないからでしょう。
悲しくていい。苦しくていい。
生きていくって、そういうこと。
負の感情さえも受け止めて抱きしめてくれる。
だからこの曲を聴いていると、自然と涙が溢れてくるのでしょうね。
ノンフィクションの夢
想像通りじゃなくたって臆病風が吹いたって
もう戻れはしないけど
変わらない日々に魔法がある
ノンフィクションで夢を描く
痛みを光を
出典: CRYING BABY/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ
人生に後戻りという選択肢はありません。
後悔があっても、流れる月日に身を任せるしかない。
それを歯がゆく感じるときもあるでしょう。
でも、そんな日々の中に「魔法がある」。
私たちが描いていく夢は「ノンフィクション」です。
気休めじゃない。
慰めじゃない。
「痛み」も「光」も、すべて知っている者だけが描ける本物の夢。
それを、君ならきっと叶えられるはずです。
ゆっくりでいい
ベイビーベイビー
涙の理由を僕にだけ話してよ
閉じた心を少しだけ開いてよ
出典: CRYING BABY/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ
最後に歌われる「閉じた心を~」の歌詞。
ここであえて「少しだけ」と言っているところに、さりげない優しさを感じます。
自分を曝け出すのが怖い。
そういう気持ちがあることを知っている。
だから、「少しだけ」でいいと言ってくれているのでしょう。
君が安心して心を預けられるようになるまで、いつまでも待っている。
ゆっくりでいいから、「僕」を信じて。
急かさない。焦らせない。
相手のペースに合わせて、静かに隣を歩く。
そういった存在は、一生の宝物です。
最後に
優しさとぬくもりに満ちた『CRYING BABY』。
聴き終わったあとは、自分の心が軽くなっていることに気づきます。
自分というものは、すぐに変えられるものではない。
でも、いつまでも待っていてくれる人がいる。
ひとりじゃない。
その言葉が、現実を乗り越える力に変わります。
同アルバムの収録曲
【ハンブレッダーズ/弱者の為の騒音を】MVを徹底解説!弱者に訴えかける熱い演奏シーンに感激…! - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
ハンブレッダーズの2ndアルバム「イマジナリー・ノンフィクション」より「弱者の為の騒音を」をMVを中心に解説します。映像の中、圧巻の迫力を湛えるマーシャル・ウォールが物語るのは?さらに歌詞に込められた彼ららしい意味にも迫ります!
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