Perfumeの意外な下積み時代
最初期は広島でアイドルとして活動していた
2005年にメジャーデビューをして以来、革新的なパフォーマンスを続ける「Perfume」。
彼女達は日本のテクノ・ポップ界を代表する存在ですね。
しかし彼女達の名前が世に知れ渡るまでには意外にも長い年月がかかっていたのです。
そもそもPerfumeが今のメンバーになったのは2001年。
彼女達はまだ中学一年生でした。
当時は地元広島でご当地アイドルとして活動していたようです。
その後上京しメジャーデビューまで漕ぎ付けるも中々ヒットに恵まれませんでした。
「ポリリズム」で大ヒット
そんな彼女達が世に知れ渡ることになるのは2007年のこと。
ある曲がオリコンチャートの上位に入ったのです。
それが「ポリリズム」でした。
ポリリズムは音楽の専門用語で「複数のリズムが同時進行する」という意味です。
一般の人達には聞き馴染みのないこの言葉を、あえて曲にしたということですね。
そして緻密なサウンドメイクと中毒性の高いこの曲は多くの人の心を捉えました。
このようにとある曲が話題になりそのアーティストが世間に知れ渡ることはままあります。
しかし中にはその曲だけでブームが終わってしまうことも少なくありません。
大事なのはヒットした曲の次に発表される曲なのです。
では彼女達にとってその重要な曲とは、どのような曲だったのでしょうか。
それが今回紹介する「Baby cruising Love」だったのでした。
「Baby cruising Love」はどんな曲?
メジャー6thシングル
「ポリリズム」の発売から4ヶ月後。
2008年1月に「Baby cruising Love」は発売されました。
初期の名曲である「マカロニ」との両A面シングルとして発表されたこの曲。
「ポリリズム」は言葉遊びのような歌詞とクセになる曲調でヒットしました。
しかし次に発表されたこの2曲は少し路線が違うように感じます。
当時のインタビューでメンバーの樫野有香さんもその変化について話していました。
彼女は「ポリリズム」の評価を受けて、その方向で次も進めていくと思っていたそうです。
ところが受け取ったデモを聴いたらラブソングとも取れるストレートな曲で驚いたとか。
確かにヒットした曲に準じて次の楽曲を制作すれば高い確率で成功するでしょう。
しかしそれでは息の長い活動には繋がらないと考えたのでしょう。
そして結果はその後の彼女達の活躍をご覧になれば分かると思います。
この両A面シングルは「ポリリズム」を超えるヒットを果たしました。
「ポリリズム」のオリコンチャート最高順位は7位。
「Baby cruising Love/マカロニ」の最高順位は3位まで上がったのです。
そしてこの3ヶ月後に発売された1stアルバムが彼女達の評価を不動のものにしました。
1stアルバムに収録
2008年4月、Perfumeの1stアルバムである「GAME」が発売されました。
このアルバムは先に触れた3曲をはじめシングルで発表済みの5曲が収録されています。
「ポリリズム」から「GAME」発売まで勢いに乗っていた彼女達。
ついにこのアルバムでオリコンチャート1位に輝いたのでした。
ちなみにPerfumeはその後に発表されるアルバムでも続々と1位を獲得します。
それもきっと「ポリリズム」フィーバーを一過性にしなかったことが重要だったように思います。
つまり「Baby cruising Love」は彼女達の快進撃を確実なものとしたシングルだったのですね。
映画にも使われていた!
映画版「モテキ」の劇中歌に
「Baby cruising Love」は発売当初にバラエティ番組のテーマソングとして使われていました。
しかし発売から数年が経った後にある映画の挿入歌に採用され、改めて話題になりました。
それが2011年に公開された映画「モテキ」だったのです。
「モテキ」は漫画が原作で、ドラマ放送を経て映画化された人気作でした。
実はドラマ版でもこの曲は使われていたのですが、映画の方がインパクトが強かったですね。
ちなみにこの作品は原作から音楽に関わることが多く描かれていました。
その流れを汲んだドラマ、映画でも様々な音楽が使われていたのです。
これらの曲は「モテ曲」と呼ばれコンピレーションCDも発売されるほど本格的でした。
「Baby cruising Love」も劇場版コンピレーションCDに収録されています。