哀しみロック、朝までロック
もう無意味に鳴いたりしないから
溢れかけの「さよなら」まだ堪えて
出典: 哀しみロック/作詞:はっとり 作曲:はっとり
鳴くという表現がされていますが、これは君への連絡のことだと思われます。
僕は君に構って欲しいがために連絡を取るのですが、君にとってそれは無意味なこと。
もっといえば、迷惑な行為なのかもしれません。
僕はそうして君に嫌われてしまうことを恐れ、そんなことはもう二度としないと約束します。
君の機嫌を少しでも損ねれば終わってしまうような、とても脆い関係性が見えてきました。
情けない僕
ずっとこのまま
行かなきゃ、君の犬でいるよ
君はね、猫だし大丈夫
ひとりでも大丈夫
出典: 哀しみロック/作詞:はっとり 作曲:はっとり
はたから見れば、一方的に尻尾を振るようなこの関係性は褒められたものではないかもしれません。
しかし、僕にとって君は自分のプライドを捨ててでも失いたくない存在。
だからこのまま犬でいることを選ぶのです。
関係性を崩すくらいならプライドまでも捨ててしまえる、僕の強く哀れな意思が表現されています。
壊れてもそばに居たい
哀しくロック、それでもロック
飽きるまで僕だけを撫でてよね
壊れながら掴んだまますり抜ける
出典: 哀しみロック/作詞:はっとり 作曲:はっとり
いつかは君が飽きてしまうことを僕はわかっています。
そんな期間限定でもいいから、終わりが来るまでは僕だけに目を向けていて欲しいのです。
ここで壊れているのは僕の気持ち。
ダメな関係であることをわからなくなるほどに君を愛し、心は壊れかけていました。
そうまでしてでも君の心を掴もうとするのですが、君はいとも簡単にその手を解いてしまいます。
哀しみロック、朝までロック
もうムヤミに吠えたりしないから
溢れかけの「さよなら」まだ堪えて
出典: 哀しみロック/作詞:はっとり 作曲:はっとり
普段は何も言わず従順に過ごしている僕。
そんな僕でも君に対して吠える瞬間があるのです。
しかし、そうする度に君の気持ちが離れていくこともわかっている。
だからこそもうしないからとすがりつきます。
そうして最後の時をなんとか先延ばしにしているのです。
哀しい関係を歌う
いつかは過去になる関係
柔らかすぎる肌、血と汗の匂い
取り留めのない嘘もどうせ忘れんだ
出典: 哀しみロック/作詞:はっとり 作曲:はっとり
ここで表現されているのは君との思い出。
君と過ごした日々はいいことも悪いこともいつかは忘れる。
ということは、君と僕の関係はいつか終わりを告げるのです。
そのことをわかっていながらも終わりを迎えることに恐怖を感じ、僕は君にすがり続けてきました。
不健康な関係の終わり
哀しみロック、朝までロック
もうふざけて呼んだりしないでね
出典: 哀しみロック/作詞:はっとり 作曲:はっとり
ここで初めて君からのアクションが表現されていました。
僕を呼んだのは君。
しかし、それは僕を心から欲したが故の行動ではありませんでした。
その行動に僕はひどく傷つきます。
今まではプライドを捨ててでもすがっていましたが、もうこういうことはしないで欲しいと冷静な気持ちを表現する僕。
僕の壊れていた気持ちが少しずつ直りかけていることがわかります。