冒頭の「NEVERLAND」は「ゆめ」と歌われていました。

つまり「NEVERLAND」とは夢の世界であるといえます。

そこは不可能なんてない場所

これはアルバムNEVERLAND」に収録されている「“The Entrance”」にて明言されていました。

ここにいる間、現実ではありえない、今までに体感したことのない、
さまざまな出来事が起こるはずです。
でも大丈夫。
NEWSのみんなが常にあなたと一緒にいます。

出典: “The Entrance”/脚本:髙橋 拓 作曲:中西亮輔

現実ではできないようなことも、ここでなら可能なのです。

そこは現実という枷を取り外した世界、どんな魔法でも使えるのでしょう。

ファンタジックな世界観は、あらゆることが可能な夢の世界を表していました。

サビで繰り返される英単語の意味

サビでは「7つの脅威」というフレーズと共に、同じ英単語が何度も歌われます。

まだ見たことのない
7つの驚異がそこに待ってる
Neverland
SOUND, with the LOVE, MAGIC, RAY, FIRE, WATER, DANCE
SOUND, with the LOVE, MAGIC, RAY, FIRE, WATER, DANCE

出典: NEVERLAND/作詞:ヒロイズム・Hacchin' Maya 作曲:中西亮輔・ヒロイズム

直訳すると、「愛」「魔法」「光線」「火」「水」「踊り」を伴う「音」という意味。

これらの単語はBメロでも表現を変えて繰り返されています。

ただこれだけでは具体的に何を表現したいのか、よくわかりません。

その答えはアルバム「NEVERLAND」に収録されている「“7 Elements”」の中にありました。

「7つの脅威」が何を示しているのか実際に見てみましょう。

ネバーランドは7つのエレメントで作られています。
心を熱くさせる「炎」。安らぎを与える「水」。
希望を持たせてくれる「光」。気分を高揚させる「踊」。
自分の存在を思い出させてくれる「音」。
世の中に不可能が無いということを教えてくれる「魔」。
そして我々が生きていくために絶対必要なエレメント「愛」。

出典: “7 Elements”/脚本:髙橋 拓 作曲:髙橋 拓

「NEVERLAND」とはこれら7つのエレメントで構成された世界でした。

ここで「光」を表現するのに「LIGHT」ではなく「RAY」を使っているのが面白いです。

こうすることで1ヵ所を照らす静的な「光」ではなく、動的な印象となりました。

ですが、サビで繰り返される単語の順番が「“7 Elements”」で説明された順番と異なるのが気になりませんか。

」は絶対必要なエレメントのはずなのに、サビでは冒頭でも末尾でもない場所に置かれていました。

この違和感こそが「NEVERLAND」を紐解く重要なポイントだったのです。

可能性は無限大!

この世界の主人公は誰?

「NEVERLAND」がピーターパンを連想させる物語なら当然主人公がいるはずです。

では、この曲の主人公とは一体誰なのでしょうか。

それを紐解くのが2番の歌詞です。

ミスターインポッシプル 君とSensation
不可能なんて ないと示せ
想いの針を自在に回せ
この世界は 誰のモノ

出典: NEVERLAND/作詞:ヒロイズム・Hacchin' Maya 作曲:中西亮輔・ヒロイズム

この問いかけに子供の声が答えていました。

その順番が「FIRE」「WATER」「RAY」「DANCE」「SOUND」「MAGIC」「LOVE」だったのです。

しかも「LOVE」と言う前にあえて間を空けて、雰囲気を高めてから言うという演出まで加わっていました。

「LOVE」がもっとも厳かに聞こえるように工夫を凝らしているのです。

そういえば、初回限定盤に封入されていた実物の鍵も4つのハートを合わせたようなクローバー型でしたね。

それほどまでに「」は「NEVERLAND」において重要な位置を占めています。

その重要さを子供たちは知っていました。

夢の世界において何が最も大切かを表現したのが、NEWSメンバーではなく子供たちなのです。

これは、「NEVERLAND」の主役が子供たち自身であることの表れといえるでしょう。

大人は主人公になれない?

では、「NEVERLAND」に行った大人たちは主人公になれないのでしょうか。

空に鍵を翳して夢の世界に入ったのに、主人公になる権利はないなんて悲しいです。

ですが、大人が子供に戻る方法なんて現実にはありません

確かに現実にはない、ですがここには方法があるのです。

その方法こそ想いの針を自在に回すことでした。

針を回すと言われて、最初に連想するのは時計ではないでしょうか。

時計の針を回せば時間を戻せる、つまり大人も子供に「NEVERLAND」の主人公になれるのです。

現実ではもちろんそんなことは不可能ですが、ここは不可能さえも可能に変える夢の世界。

そこではどんなことだってできるのでしょう。

まさに可能性が無限に広がる「NEVERLAND」ならではの魔法ですね。

ドアの先へ