アイドルの新時代を切り拓くアンジュルム
快進撃の始まり
2014年、「スマイレージ」から「アンジュルム」へグループ名を変えた彼女達は、今までの路線を大幅に変え、新しい船出を迎えます。
そのワンステップとして、ハロプロの総合プロデューサーであったつんくが一切関わらずに制作された、シングル曲『大器晩成』をリリースしました。
『大器晩成』はオリコン2位を記録した他、多くのファンや、更にはつんく本人からも絶賛され大成功を収めました。
シングル『大器晩成』
アンジュルムを新時代へ導くキッカケとなったこの楽曲は、シンガーソングライターである中島卓偉が作詞作曲を手掛けた事で話題となりました。
スマイレージ時代の「可愛らしい」イメージは刷新され、ファンキーでかつアップテンポな曲調は非常にかっこよく、そしてどこか自由になったような、大人びた印象も受けました。
トリガー、中島卓偉は一体どんな人物か
中島卓偉について
中島卓偉は、福岡出身のシンガーソングライターで、ハロプロやシャ乱Qが所属するアップフロントグループに所属しています。自身の音楽活動をする傍ら、様々なアーティストに楽曲提供をしており、ハロプロではアンジュルムの他に℃-uteやJuice=Juiceといったグループの楽曲を手掛けています。
彼が手掛ける楽曲の特徴として、歌詞の独特な言い回しがあります。
先程紹介した『大器晩成』の歌詞では、このようなフレーズがありました。
大変なこともあるだろうけど
すぐに結果が付いて来なくとも
大器晩成型なんだから
まあ気長に頑張りなさい
いつか一番になるためには
脱ぎ捨てなきゃならない時もある
後は運を味方に付けるだけ
まあ腐らずにやんなさい
出典: 大器晩成/作詞:中島卓偉 作曲:中島卓偉
どこか説教クサイと言いますか、聴き手へ届ける歌詞というよりかは、門出を迎えたアンジュルムに向けたメッセージのように聞こえます。
また語尾が「なんだから」や「やんなさい」等、口語調で語られているのも彼の詩の特徴です。
つんくからの信頼も厚いアーティスト
つんくは中島卓偉について、べた褒めしてます。
つまり、中島卓偉は、次世代のメロディメーカーとしても注目されているのです。
『上手く言えない』 歌詞に注目！
『上手く言えない』の立ち位置
『上手く言えない』は、『大器晩成』の次に中島卓偉が手掛けたシングル曲です。
また、5期メンバーの笠原桃奈を迎え、更にパワーアップした彼女達を象徴しており、ダンスも歌もより激しいものになっています。
最初のイントロはギターリフから始まり、歌の入りと同時にファンキーな曲調になっていきますが、総じて明るすぎない印象を受けます。
また、ダンスミュージックの要素も含んでおり、個々の魅力に重点を置くというよりかは、どちらかと言うとパフォーマンス重視な楽曲のようにも思えます。
注目ポイントは歌詞
特に注目するポイントは、歌詞にあります。
『大器晩成』がアンジュルムに向けたメッセージであるのに対して、『上手く言えない』は、ある登場人物が抱える思いにフォーカスした詞になっています。
新しいメンバーを迎え、次の通過点を経る中で、敢えて自分達から視点を逸らした物語を語るのは、非常に興味深く感じます。
