心から出会いに感謝できる人との別れ

別れが辛くて涙は流れるけど、それは悲しいからじゃない…。

嬉し涙ともまた違う、涙の新しい形に気付くことができると思います。

人はその人生の中で何度、出会いに感謝してもしきれないような相手と出会うことができるのでしょう。

この楽曲の中の「キミ」は少なくとも、「僕」にとってはそういう相手だったのです。

それほどの相手と出会えたことを感謝する一方で、その関係が失われることには強く心が痛むはずです。

それを思うと切なくて、聴き手の胸まで締め付けられるような気がします。

キミと日々を過ごせたことが僕のプライドになる

平井大【A Song for You】歌詞を考察!僕のプライドとは?別れ際サヨナラを言えない訳に迫るの画像

別れる前の「僕」は「キミ」の恋人として、誰よりも間近でその姿を見ていることができました。

心から大切に思う誰かの傍で過ごす時間は、何物にも代えがたく素晴らしいものであるはずです。

そういう日々を経験できたことそのものが、「僕」の中で誇りとなっているのでしょう。

誇りは自信にもなり、これからの彼を動かしていく原動力にもなっていくのではないでしょうか。

心に刻み込まれた幸せな日々

平井大【A Song for You】歌詞を考察!僕のプライドとは?別れ際サヨナラを言えない訳に迫るの画像

I won't forget 最後の
Love song for you 戻れない
Days that we had 今でも
この胸の中で生きている

出典: A Song for You/作詞:平井大・EIGO 作曲:平井大・EIGO

歌詞にある「ラブソング」というのは、実際の歌ではないかもしれません。

彼女と過ごした日々すべてが、2人にとってのラブソングだった可能性もあると思います。

そして、ラブソングのような甘い日々にはもはや、戻りたくても戻れなくなってしまいました。

そこに悲しさを感じずには、きっといられないでしょう。

それでも幸せな日々は、確実に胸に刻み込まれているのです。

まるで今そこにあるように、生き生きとして見えるのでしょう。

惹かれ合うことの不思議さと尊さ

平井大【A Song for You】歌詞を考察!僕のプライドとは?別れ際サヨナラを言えない訳に迫るの画像

お互い別々の道を歩んできて
叶えたい未来図も全然違ってて
それでも惹かれ合って過ごした日々はとても不思議で
キラキラと 色あせずに

出典: A Song for You/作詞:平井大・EIGO 作曲:平井大・EIGO

世界には人が溢れかえっているのに、なぜ「僕」と「キミ」は惹かれ合ったのでしょう。

1人と1人が惹かれ合って一緒になるという現象には、不思議さと尊さを感じずにはいられません。

このパートの歌詞にも、そんな気持ちが溢れているといえます。

違うからこそ惹かれ合う

人が誰かに惹かれる時には、主に2つのパターンが考えられると思いませんか。

1つは、似ているからこその惹かれ合いです。

「同じバンドが好きで意気投合した」などといった話は、付き合うきっかけとしてもよく聞かれます。

もう1つは、違うからこその惹かれ合いでしょう。

自分の知らない世界を相手が持っているからこそ、そこに興味を覚えるのです。

引用歌詞の1行目と2行目を見ると、2人の場合は後者だったことが窺えます。

お互いに違っていたからこそ、磁石のS極とN極のように、引き合ったのだと考えられます。

違っているのに惹かれ合うことには、確かに不思議さも感じられますね。

違うのになぜ…という不思議さはいつまでも新鮮で、胸の中に強く残る記憶となるのでしょう。

違うからこそ離れてしまう

違うからこその惹かれ合いがある一方で、違うからこそすれ違って関係が破綻することもあるでしょう。

考え方や目指すものの不一致で、離婚することもよくあります。

【A Song for You】の中の2人もまた、そういう結果に至ってしまったと考えられます。

最初は違っていたから惹かれ合ったけれど、結局はその違いが終わりを招くことにもなってしまったのです。

違わなければ、お互いを意識しなかったかもしれません。

その一方で、違いがあったせいで関係が終わりを迎えてしまいます。

そのどうしようもなさに、切なさを感じずにはいられません。

涙が空になれば先のことも考えられる

平井大【A Song for You】歌詞を考察!僕のプライドとは?別れ際サヨナラを言えない訳に迫るの画像

流れる涙が止まる頃 僕達は何をしているのだろう?
キミに幸せが降り注ぐように そうココロから願ってる
誰より近くでキミを 感じれた日々が今も
僕のココロの中で静かに やさしく残ってる

出典: A Song for You/作詞:平井大・EIGO 作曲:平井大・EIGO