心を悩ますもの
昼も夜も無かったこの場所 なのに眠れない夜は続く
自由の羽を大きく広げて 泳ぐあなたは綺麗でした
出典: 深海少女/作詞:ゆうゆ 作曲:ゆうゆ
真っ暗な海の底には太陽は届きません。日の光に縛られる時間の概念はありませんでした。
ここで眠ることのできない夜を意味する言葉が出てきます。
この言葉は主人公の抱える想いが、眠ることすら難しくするほど大きく、絶え間ないことを表しています。
それほどまでに主人公を悩ますもの。恋しいあの人の姿ですね。
何にも縛られることなく、自分の人生をのびのびと謳歌している。
深海に閉じこもる主人公にとって、そんな彼の姿はとても美しいものに見えたでしょう。
偽った心
そしてまた光は降りそそぐ 見とれていたら目が合った
気付いてこっちを振り返るあなたに
嘘つきな私・・・
出典: 深海少女/作詞:ゆうゆ 作曲:ゆうゆ
主人公に再びそんな彼と会う機会が訪れました。彼は彼女を気にかけ、優しく話しかけてくれます。
ですが主人公は素直になることができませんでした。
惹かれている気持ちを隠して避けるような態度をとってしまったのでしょう。
自分の心にまたも嘘をついて、彼女は深海の世界に閉じこもってしまいます。
踏み出せない一歩
深海少女 わざわざ沈む
暗闇のさなかに赤い頬
深海少女 ハダカの心を見せる勇気
黒い海がまだ許さない
出典: 深海少女/作詞:ゆうゆ 作曲:ゆうゆ
暗い海から飛び出すためのきっかけを得た主人公。
新しい恋がもたらした希望から目を背け、自分から心を閉ざしてしまいます。
恋にときめく鼓動や恥ずかしい気持ちが彼女の顔を赤く染めあげているようです。
正直な自分の気持ち、恋心を打ち明ける勇気。
一歩を踏み出すことができず、主人公は目を背けることで逃れようとしています。
彼女を臆病にさせるのは、海にたゆたう絶望の記憶。
勇気を出して飛び出したその結果、再び大きな悲しみを味わうことになったら…。
そんな恐怖が心の枷となって、彼女を暗い海に繋ぎ止めているのでしょう。
本当の心
否定と消失
こんなに服は汚れてしまった 笑顔も醜くゆがんでいった
誰にも合わせる顔なんて無いの もう放っておいてよ!
出典: 深海少女/作詞:ゆうゆ 作曲:ゆうゆ
長い間海水に浸った身体は、すっかりみすぼらしくなってしまいました。
ぱんぱんに膨れ上がった顔では上手く笑うことすらままなりません。
こんな姿を見せれば、彼はきっと幻滅してしまうでしょう。そんな思いが彼女を縛ります。
嫌われて、悲しい思いをするくらいなら会わない方が良いのでしょう。
主人公は「もう近寄らないで!」と彼を拒絶してしまうのです。
声にならない気持ちが溢れてとけた
次の瞬間、君が突然姿を消した
出典: 深海少女/作詞:ゆうゆ 作曲:ゆうゆ
言葉に形容できない主人公の不安な気持ち。素直になりたくてもなれない、前向きになれないもどかしさ。
それらを爆発させ、彼女は彼を突き放してしまいました。
すると、あんなに側にいようとしてくれた彼の姿が見えなくなってしまったのです。