3人体制となりリリースしたアルバムの1曲目

雨のパレード【BORDERLESS】歌詞の意味を解釈!未来に進むのに何が必要?限界を感じたあなたへの画像

この楽曲を語るうえで欠かせないのは、3人体制となってリリースするアルバムの1曲目だという事。

2019年1月18日にベースを担当していた是永亮祐が脱退。

これによりバンドは大きな変革を求められました。

バンドは通常ボーカル、ギターベースドラムで構成されています。

この中において非常に重要な役割を持つベースがいなくなってしまったのです。

まず1つ目の大きな変化が、作曲です。

4人体制だったときはスタジオでセッションしながら曲作りをしていた雨のパレード

しかし、この場合は「手の本数」でしか音を出すことが出来ません。

雨のパレードが模索していたのは、もっと沢山の音を表現したいというものでした。

メンバーの脱退を機に、PCのDAW(DTMのソフト)上で組み上げる作曲方法をとった彼ら。

これまでできなかったアプローチができ、使いたかった音を惜しみなく使えたのです。

そして音を重ねて表現するように変化しました。

そう、まさに「BORDERLESS」

固定観念や境界を越えて、音を表現する。

まさに、新体制となった雨のパレードにふさわしい楽曲タイトルです。

しかし、「BORDERLESS」という言葉の意味は作曲だけでなく、歌詞にも深い意味が込められています。

あきらめてはいけない未来への想い

3人はまさに絶望の淵でした。

バンドにおいてベースが抜けるという事は、低音を失うという事。

バンドの土台、支えとなる低音を失うことはバンドにとっては絶体絶命です。

弱気になって、不安に駆られ、迷っているけど

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繰り返す日々の中で 弱気な考えに怯えて
不安に駆られ
いつも迷いながら

出典: BORDERLESS/作詞:福永浩平 作曲:福永浩平,蔦谷好位置

福永浩平は歌詞の中でこう綴っています。

ベースを失う事の痛み、苦しみ、そしてこの先の不安は計り知れないものでしょう。

残された3人で、この先の方向性を何度も話し合い、迷い、答えのない日々を送っていました。

メンバーを入れるという案もあったそうです。

しかし、この絶体絶命の危機に下した決断は、3人でやっていくという新たなる挑戦でした。

自分の力を信じていこう

雨のパレード【BORDERLESS】歌詞の意味を解釈!未来に進むのに何が必要?限界を感じたあなたへの画像

自分の力なんて これ以上ありはしないだなんて
諦めないで

出典: BORDERLESS/作詞:福永浩平 作曲:福永浩平,蔦谷好位置

この曲の歌詞はこう始まります。

この始まりの1節を聞いただけで、この曲は限界を感じた皆への応援歌だという事が分かりますね。

しかし、この歌詞は同時に自身のバンドの応援歌でもあるのです。

自分=バンドの力がこれ以上、今以上にありはしないだなんて諦めてはいけない。

ニューアルバムの1曲目、そして始まりの歌詞にこういった強い想いが込められているのです。

どんなに辛くても、自分の足で歩んできた

雨のパレードは自分の足で歩いてきたバンドです。

特にリーダーの福永浩平は、高校のときに軽音楽部がなかったので自分で作ったという行動力の持ち主です。

決して人からいわれたり、やらされたりすることなく、自分の道を自分の足で歩いてきたのです。

迷いながら辿り着いた

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いつも迷いながらも あなたの足で
ここまでやってきた
そばにいるよ

出典: BORDERLESS/作詞:福永浩平 作曲:福永浩平,蔦谷好位置

あなた=自分と置き換えると、この歌詞の意味が見えてきます。

いつも迷いながらも、自分の足でここまでやってきた。

その自分の足で歩いた経験はそばにいる。

そう、その経験こそがかけがえのない財産となるのです。

メンバーの脱退という危機に対して、今までの経験をもとに新たな挑戦を始める。

そういった意図を感じる歌詞ではないでしょうか。

その歩んできた道は決して間違いじゃない