通算6枚目のアルバム「COSMONAUT」
2010年、BUMP OF CHICKENの通算6枚目のアルバムとなる「COSMONAUT」が発売されました。
このアルバムは前作「orbital period」以来約3年ぶりのアルバムで、宇宙飛行士のヘルメットの写真が印象的です。
収録曲数は14曲ですが、毎回アルバムに収録されている隠しトラックとの間の空白により19曲となっています。
これには意味があり、総収録時間(79分04秒)と合わせ、「1979年生まれの4人」という意味があるそうです。
メンバーの4人がお互いをどれだけ大事に思っているかがわかるエピソードですね。
「ウェザーリポート」はそんな「COSMONAUT」の3曲目に収録されている曲です。
天気をテーマにした軽快な音楽と、何か悲しさを感じさせる様なサビのメロディが特徴的です。
イントロのメロディは学校のチャイム
Aメロの終わりまで続くイントロのメロディが印象的な「ウェザーリポート」。
このメロディは小学校のチャイムがモチーフとなっています。
小学校で鳴らされるチャイムに使われてる音はド、レ、ミ、ソです。
これをkey onCからkey onBに下げる(つまり半音下げる)とシ、ド♯、レ♯、ファ♯となります。
イントロのメロディはこの音だけで作られているんです。
学校からの下校時が舞台のこの曲にぴったりなメロディですね。
こういった発想からも、彼らの非凡さが見て取れます。
実は情報番組で使用されていた
お天気コーナーを彩る「ウェザーリポート」
この「ウェザーリポート」、実はテレビで流れているのはご存知でしょうか。
実は2015年から放送しているフジテレビ系列の情報番組「直撃LIVE グッディ!」で使用されています。
使用されているのは番組内のお天気コーナー。
まさに「ウェザーリポート」という曲名にぴったりな使われ方ですね。
それでは謎の多い「ウェザーリポート」の歌詞について見ていきましょう。
童心に帰る歌詞
懐かしさを感じる遊びをする2人の子供
雨上がり差したまんま 傘がひとつ
決まり通り色を踏んで 濡らした紐靴
マンホールはセーフね 帰り道で
いつも通り傘の中 笑顔がふたつ
出典: ウェザーリポート/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
雨が上がった帰り道、主人公と「あなた」は子供ならではの遊びをしています。
決まった色しか踏んではいけない遊びです。子供の頃にやったことがある方も多いのではないでしょうか。
帰り道であることを考えると横断歩道や歩道の線など、白い部分とそれ以外で分けているのでしょう。
子供は大人よりクリエイティブなのではないかと思うことがあります。
何も無い中でも時間を最大限に活用するため、あるもので楽しみを作り出す。
大人になってしまうとなかなか出来ないことですよね。
さて、彼らの遊びの中ではマンホールはセーフというルールになっている様ですね。
雨が止んでいるのに傘を差しているのは、遊びに夢中で気が付いていないのでしょう。
「ひとつ」とあるので、どちらか一方が傘を差したままなのが分かります。
後々の歌詞を見ていくと、「あなた」が差したままのようです。
あなたに何があったのか
「あんな事」とは何なのか
何も言えないのは 何も言わないから
あんな事があったのに 笑うから
出典: ウェザーリポート/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
ただ無邪気に遊んでいるだけかと思いきや、心の中ではそうではないようです。
主人公には何か言いたいことあるのに、言い出すことができません。
それはその内容が関わる「あんな事」に対して「あなた」が何も言わずに笑っているから。
「あなた」のに身に何があったのでしょうか。マイナスな出来事であることは間違い無いようですね。
「あんな」という指示語から、主人公はその出来事を目撃しているのが分かります。