近未来的でもあるグレーの制服でそろえたメンバーの力強いダンスで幕を開ける今作。
どんな時でも“未来を向く強さ”を歌い上げるパワーチューンの肝は、多くの“手”がポイントになったダンスでしょうか。
これは、一人では前を向けない人間の弱さを表現するとともに、助けを得られればどこまでも強くなれる可能性を示唆しているようにも見えます。
歌詞の中にはたびたび命令形が登場しており、ともすれば強すぎる歌詞にも思えますが、そこをアイドルが歌うことで中和されているのも素晴らしい塩梅。
二人セゾン
2016年11月にリリースされたサードシングル。
こちらも限定公開の予定でしたが、3億回以上の再生回数から、現在もフル尺で公開されています。
MV
秋の空に美しい表情が映える、46グループらしいラブソング。
舞台は“欅坂”というグループ名らしく、新宿などの大都会です。
街のあちこちで踊りだす彼女たちの笑顔が眩しいこの1作。
高い文学性を感じさせる歌詞や、ラブソングでありながらいわゆる“ファンサービス”的なフレーズやカットが少ないところに欅坂46のオリジナリティを感じさせます。
ちなみに“セゾン”とはフランス語で「季節」という意味。
二人で過ごした季節、というタイトルなのです。
不協和音
2017年4月にリリースされた4枚目のシングル。
独特の振り付けと激しいテクノサウンドが大きな話題を集めました。
MV
アイドルらしくない戦うポーズを思わせる振り付けで行進するメンバーを激しいカットワークで切り取る今作のMV。
まるでSFアニメの戦闘服を思わせるような衣装でそろえた彼女たちは、埠頭のような場所で歌っています。
これちょっと海外のロックバンドっぽい舞台だなあと思いました。
間違ってもアイドルっぽくはない。
そして、デビュー曲「サイレントマジョリティー」を思わせる、強いメッセージソングであるこの曲。
空気を読むことや協調性を優先するあまり、何も言えなくなってしまう現状を壊すパワフルさを歌い上げるナンバーです。
“不協和音”のタイトル通り、かなり音を取りにくい難しい楽曲でもあります。
バンドサウンドでカバーしてほしい1曲でもありますね。