今だけ 遠く遠く…… 心離れていても
ずっとずっと…… 君を 離さないから
出典: ラブサーチライト/作詞:柴咲コウ 作曲:内澤崇仁[androp]
主人公と「君」はまだ両想いにはなれていないのでしょう。
この歌詞パートでは、今は主人公からの片想いに過ぎないということを表していると考えられます。
そのことが分かるのは1行目の歌詞です。
ここからはまだ主人公と彼の間に精神的な隔たりがあるということが分かります。
それが悪夢で見た出来事が正夢になってしまうのではないかという懸念の最大の要因なのでしょう。
もし2人が両想いであれば、主人公は1人で寂しい夜を過ごすこともないはずです。
2行目では心が通じ合っていないことに対して寂しさを感じつつ、「君」のことを好きでたまらないという心境が窺えます。
いつか必ず振り向かせてみせるという、強い決心を感じる歌詞です。
もどかしい距離
溢れ出す気持ち
ねぇ、走り出したよ 沸き立つ想い
その手を掴む 祈りのように
出典: ラブサーチライト/作詞:柴咲コウ 作曲:内澤崇仁[androp]
心がまだ遠くにある彼に対して、主人公はついに心の距離を縮めようと走り出しました。
今までは抑えられていた想いが溢れてしまい、もう止められないほどになってしまったのだということが伝わってきます。
2行目で描かれているのは、そうして自分からのアプローチによってようやく彼の側までたどり着いた主人公の姿。
そこには縋るように彼の手を握る主人公の姿がありました。
「祈り」というのは、何かを願う時にする行為です。
ここからは主人公が切実に彼のことを好きであるということが伝わってきます。
彼と近づきたい
歩を緩めない 時間の闇に
君のすべてを 逃さないように
出典: ラブサーチライト/作詞:柴咲コウ 作曲:内澤崇仁[androp]
ここではそうして近づいた2人の距離を保とうと努力する主人公の姿が描かれています。
会わないうちに時間が過ぎ去って、また自然と距離が開いていくことに対して危機感を持っているのでしょう。
ようやく近づけた彼との距離を今のままで保っていたい。
ここには彼に対しての真剣な気持ちが表れています。
2行目は彼のことをもっと知りたいという気持ちの現れだと考えられるでしょう。
「すべて」というのは、彼の一挙手一投足さえ見逃さないという意志の表れではないでしょうか。
主人公にとって一瞬たりとも見逃したくないほどに、彼に惹かれているということが分かります。
「愛の光」が意味するもの
楽しい夜を過ごす
逢いたい逢いたい 二人なら
巡り 廻る 夜が溢れ出す
出典: ラブサーチライト/作詞:柴咲コウ 作曲:内澤崇仁[androp]
ここでは主人公の彼に対しての期待が表されていると考えられます。
夜に独りで彼のことを考えては心が掻き乱されていた主人公。
彼との距離が近づいた今なら、2人で夜を過ごすこともできるかもしれない。
2行目には、主人公が孤独に過ごしてきた今までの夜とは違う快活なイメージが表されています。
この2行で表されていたのは彼ともっと深い仲になりたいという気持ち。
そして、今ならばもっと深い関係になれるのではないかという期待が表されていました。
照らした先にあったもの
ゆらり描いたlightで やっと君のこと見つけたよ
きっと見えない愛のlightで そう照らし続けるよ
今まで 遠く遠く…… 心隠していたよ
ずっとずっと…… 君を 離さないから
出典: ラブサーチライト/作詞:柴咲コウ 作曲:内澤崇仁[androp]
ここでも「light」という言葉が使われています。
彼のことを今までずっと照らしてきた、主人公の「愛の光」。
ここまでの歌詞を読んできたことでその光の正体が明確になってきたのではないでしょうか。
主人公が探してきたのは、「君」の気持ちの在りかだったのでしょう。
そしてこのパートの1行目でようやくそれを見つけたのだということが分かります。
彼への気持ちを隠せなくなって、猛アプローチをした末に分かった彼の気持ち。
きっと彼も、主人公と同じ気持ちだったのでしょう。
3、4行目の歌詞からは自分のことを好きになってくれたことで、彼女は満たされた気持ちでいるということが分かります。
「ラブサーチライト」で描かれていたのは、主人公の好きな人への一途な想いでした。