しゃがみ込んで動けないよ
うつむいて答えた
途切れてく記憶の中を
道連れ繋いで帰ろう

出典: 今夜/作詞:TOSHI-LOW 作曲:BRAHMAN

絶望の淵から動けなくなってしまったとき、誰かが手を差し伸べてくれたら前に進むことができます。

『あゝ荒野』の中でも、親に捨てられたり、見たくない現実を突きつけられる描写があります。

劇中で新次と建二が絶望の淵に立たされたときに出会うのがボクシングです。

些細なことがきっかけでまるっきり人生を変えてしまうほどの活力をもたらしてくれます。

反対に、ひょんなことから生きる意味を見失い、自らの人生を終わらせてしまう人もいます。

そこで話を聞いてくれる人が近くにいれば、やはり何かが変わるのでしょう。

時がいつか許しだすように
急いで壊さないように
宝箱かくしたあの街に行こう

出典: 今夜/作詞:TOSHI-LOW 作曲:BRAHMAN

長い人生のほんの一部の辛いことは、時間が経つにつれて、どんどん薄れていくものです。

自分が何者にもなれない時は、自分を捨てた親や、裏切られた仲間を恨むことしかできませんでした。

しかし、自分が輝ける場所を見つけた時、そんな過去を恨むことはなくなり、未来を目指すようになっていきます。

“急いで壊さないように”というのは、過去の自分自身のことのように感じました。

自分自身を見失わない為には、過去と向き合うことも大切なのかもしれませんね。

次はもっとそばにおいで
笑ったふりをして
出来るならそのまま
本当に笑ってしまおう

出典: 今夜/作詞:TOSHI-LOW 作曲:BRAHMAN

ここでの“次”というのは、次会えたときのことなのでしょうか?それとも生まれ変わった来世のことなのでしょうか?

笑っている人は長生きすると言われるくらい、笑顔が人に与える効果は素晴らしいです。

無理矢理にでも笑っていれば、いつかそれが染みついて自然と笑顔が生まれてくるかもしれません。

そして、その笑顔に誘われて幸せが自分の近くに来てくれることでしょう。

胸を張って
上を向いて歩いて来れたなら
たぶん俺ら出逢ってないよ
誰かがヒソヒソ言ってた

出典: 今夜/作詞:TOSHI-LOW 作曲:BRAHMAN

このフレーズから、細美武士さんのコーラスがガッツリ入り、TOSHI-LOWさんとのハーモニーが響きます。

二人の声が交わる様子が、まるでTOSHI-LOWさんと細美さんの出会いを表しているようですね。

これは映画にも通じる部分で、新次と建二がもし両親と仲良く生活していたならば、二人の人生が交わることはなかったでしょう。

でも、辛い過去がある二人だからこそ、人の痛みが誰よりもわかるのです。

出会えたことが二人の人生に大きな影響を与えたんですね。

時がまるで変わってくように
明日はここにないように
宝箱の中身は未だ空っぽのままで
ああ今夜終わらないで
ああ今夜終わらないで

出典: 今夜/作詞:TOSHI-LOW 作曲:BRAHMAN

この歌詞の少し前の間奏部分で、MVがモノクロからカラーに変わっていきます。

“時がまるで変わっていくように”という時代の流れを感じるフレーズがそのまま映像にも表現されています。

時が経てば、街も変わるし人も変わります。

でも、どんなにまわりが変わろうとも、過去は決して変わりません。

もしも過去を変えるならば、ケジメをつけなければなりません。

“宝箱”というのは自分の心と同じで、何を入れてもいっぱいになることはないんですね。

「今夜」の歌詞は『あゝ荒野』の内容とリンクするところがたくさんありました。

余談ですが、歌詞によく出てくる“ああ今夜”という部分が“ああ荒野”と聞こえたのはきっとわたしだけじゃないはず!!(笑)

最後に

【今夜/BRAHMAN】映画『あゝ、荒野』の原作者がTOSHI-LOWの原点に…歌詞の意味に迫るの画像

いかがでしたか?

楽曲「今夜」に込められたリアルな人間模様は、映画の世界観にガッチリはまっていました。

激しい楽曲の多いBRAHMANですが、「今夜」は比較的ゆったりとした楽曲なので、口ずさみやすいかもしれませんね♪♪

是非、映画『あゝ荒野』とともに「今夜」を聴いてみてください。

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