YUKI【2人のストーリー】

男性目線のラブソング

YUKI【2人のストーリー】歌詞を徹底解釈!最後のページに描かれているのは?幸せを貰っちゃおう♪の画像

2001年まで伝説のバンドJUDY AND MARYのボーカルとして活動。

翌年2002年から、本格的にソロ活動をスタートさせたYUKI

そんな彼女の21枚目のシングル【2人のストーリー】は男性目線のラブソングです。

そのため、初回限定版のジャケットには男装姿のYUKIが掲載されています。

男性目線の曲を描いたきっかけは、YUKIが昔聴いていた女性アイドル楽曲

その多くは男性の作詞家が手がけていました。

そのことを思い出したYUKIは、自分も異性の楽曲を描いてみようと思ったそうです。

繊細で頼りなくて少し“ダメな”男性と、彼を母親のような愛情で支える女性。

この楽曲は、そんな2人の同棲生活が官能的に描かれた作品です。

YUKI曲王座決定戦で6位の人気曲

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2017年に迎えたYUKIソロデビュー15周年。

それを記念して、公式サイトでは「YUKI曲王座決定戦」が開催されました。

これはファンの投票により、2017年までに発売された楽曲をランキング化するという企画です。

対象は、デビュー曲【the end of shite】からアルバム「まばたき」収録作品までの全129曲

同年、公式サイトにて上位15曲が発表されました。

数々の名曲をおさえ、なんと【2人のストーリー】は第6位

多くのファンに愛されている楽曲なのです。

歌詞の一部が歌い直し?

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【2人のストーリー】の歌詞冒頭に、あるコンビニの名前が出ています。

実はこの箇所、メディアや有線で放送される際には歌詞が変更されていたのです。

特定のコンビニ名はシンプルに“コンビニ”と歌い直し

物語のリアリティ性は少し薄まってしまったかもしれません。

しかし、歌い直しバージョンを聴いたことがある人はかなりレア!

ちょっとした違いですが、特別感があって素敵です。

そもそも何のコンビニ名だったの?と気になった方。

ぜひ、後ほど歌詞の解説でチェックしてみてください!

カップルの同棲生活が淡々と描かれるMV

MVには俳優・加瀬亮が出演

YUKIの公式YouTubeチャンネルでは、【2人のストーリー】のMVを公開。

ショートバージョンですが、歌詞とマッチした物語形式のMVだということが分かります。

楽曲が描くカップルの彼氏役はYUKIが男装をして演じています。

その相手となる彼女役は俳優・加瀬亮

2人の出会いは道端。

男性は歌うことを仕事にしていましたが、ある時から歌うことが楽しめなくなります。

そして、その繊細な性格が故に失ってしまった声。

道端で疲れ果てて眠ってしまった男性を見つけた女性は、彼を拾って車を走らせます。

そこから一緒に暮らし始めた2人。

MVでは、そんな2人の生活が淡々と描かれています

それでは、あり得なさそうでよくあるカップルの生活を歌詞の中で覗いてみましょう。

カップルの2年間

よくあるカップルの日常

待ち合わせはローソンで おにぎりを2つ買って家
繋いだ指を ワンス・モア・タイム 行き止まりで口づけしたんだ
君の機嫌は天気雨 どしゃ降りなら中央線で
胸元に落ちた花びら 季節はもう2回目の春だった
手作りの祭壇に 花を飾りましょう
ティング・ドング
電車は走る 雲の影を見た

出典: 2人のストーリー/作詞:YUKI 作曲:飛内翔大

1番の歌詞では、YUKIと加瀬亮演じるカップルの日常が次々に描かれます。

同棲しているのに、それぞれの生活が終わったらコンビニで待ち合わせ。

そこから一緒に家に帰ることが日課になっているくらい、カップルは仲良しです。

時には、普通のカップルのように喧嘩もします。

頼もしく強い心を持っている彼女ですが、感情を爆発させることも。

いつもなら行き先まで車で送ってくれる彼女。

しかし、喧嘩している時だけ彼氏は電車で向かうのです。

3行目から読み取るに、この楽曲の舞台は東京なのでしょう。

「中央線」といった場合は大抵、東京駅と高尾駅を結ぶJR中央線を表します。

通るのは「高円寺」や「吉祥寺」などサブカル感のあるお洒落な町。

派手でも地味でもない舞台が2人の生活にマッチしています。

そんな淡々とした生活も気づいたら2年目。

この楽曲の歌詞ではタイトルに合わせて“2”という数字がポイントです。

5行目にある「祭壇」とは、神や死霊などに供え物をささげる場所のこと。

きちんとしていなくとも、何か良いことが起きるように2人は毎日祭壇で祈っています。

電車が走る音を聞きながら、彼氏は2人の生活をしみじみを考えるのです。

ほころびが生じてきた生活