「夜桜四重奏 〜ハナノウタ〜」の主題歌
今回歌詞の解釈をするのは「ツキヨミ」。
2019年より「saji-サジ-」と改名して活動中の「phatmans after school」の2ndシングルです。
この曲は2013年に放送されたテレビアニメ「夜桜四重奏 〜ハナノウタ〜」ではエンディングテーマでした。
というわけでこの曲をアニメと一緒におぼえている方も多いかもしれません。
「ツキヨミ」とは?
歌詞の内容に入る前に、曲名である「ツキヨミ」について触れておきたいと思います。
月読命(ツクヨミ、ツキヨミ)は、日本神話の神である。後世では一般に男神と考えられているが、記紀では性別の記述はない。
一般的にツクヨミと言われるが、伊勢神宮・月読神社ではツキヨミと表記される。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ツクヨミ
ツキヨミは、古事記、日本書紀など多くの古文書に登場し、一説では日時をつかさどる神といわれています。
「ツキヨミ」のジャケットにもキャラクターが時計を持っている姿が描かれていますね。
歌詞を読んでいこう
では、歌詞の内容に入っていきましょう。
実際の歌ですと、1番、2番や、メロ、サビといった構成がありますが今回は一気に紹介します。
この形にしたのは、歌詞がひとつの「大きな物語」といえるような内容になっているからです。
時を巻き戻せるのか?
Hello, hello
愛しい人
時計の針を逆さまに
夢に泣いて今日もまた
僕は生きる
出典: ツキヨミ/作詞:ヨシダタクミ 作曲:ヨシダタクミ
愛する人に呼びかける「僕」こと主人公。
時間を巻き戻すような表現、泣くという表現から推測することがあります。
おそらく、「僕」はこの呼びかけている相手に会えない状況ではないか、ということ。
この状況に「僕」は相当やられていて、生きているのが精一杯なのではないか、ということ。
一体「僕」にどんなことが起きているのか。
この後明かされるのかという点も注目ポイントになります。
「君と僕だけ」の世界
おしゃべりがすき 聞くのはきらい
食べることがすき 作るのはきらい
そんなわがままが通じるのは
世界で僕だけと知っていたかい
ひどく傷ついて帰ることもある
誰にも言えずに一人で泣く
そんな僕のこと救えるのは
世界で君だけと知っていたかい
出典: ツキヨミ/作詞:ヨシダタクミ 作曲:ヨシダタクミ
この主人公にとっては「君」と「僕」が世界のすべてというような言葉が続きます。
「僕」だけが「君」を独占できる。
「君」だけが「僕」を癒やすことができる。
きっと、「僕」には「君」以外の家族も友達もいない。
そんな淋しささえ感じてしまう歌詞です。
この「僕」の重さにもしかしたら「君」は耐えられなかったのかもしれない。
「君」が「僕」の前から姿を消したのは、そんな理由すら考えてしまいました。