乃木坂46「平行線」
3期生選抜5人による楽曲
乃木坂46の楽曲「平行線」は2019年5月にリリースされたシングル『Sing Out！』に収録されています。
A〜Dtypeまであるシングルのうち「平行線」が収録されているのはCtypeのみです。
乃木坂46の3期生の5人が歌っており、センターは大園桃子さんが務めています。
フレッシュさ満載の作品で、一人一人の個性が発揮されているところも魅力的です。
決して交わらない「平行線」の意味
タイトルの「平行線」とはいつまでも平行…つまり決して交わることがないという意味です。
歌詞は甘酸っぱい初恋について描かれています。
実らない初恋のもどかしさをポジティブに捉えたフレーズも印象的です。
もしも交わってしまったらいつか離れるときがきてしまうかもしれない…。
でも平行線ならば一定の距離を保ったまま永遠に続いていきます。
叶わなかった初恋は一生自分の心の中で綺麗な思い出として残るでしょう。
歌詞とMVの映像のストーリーは繋がっていませんが"平行線"の意味はどちらも同じです。
誰かになりたいと思っていても結局自分は他の誰かになることはできません。
それも初恋と同じで叶わない夢なのです。
一見面白いMVなのですが、自分の存在意義を再確認できるような内容でした。
ここからはMVの内容を解説しながら背景に込められたメッセージを紐解いていきたいと思います。
コミカルなMVをチェック
あの子になりたいな
舞台はロケバスの中…メンバーの与田祐希さんが大園桃子さんに憧れている様子が分かります。
もしもわたしがあの子の顔になれたとしたら一体どんな人生を歩んでいたのだろう。
そしたらきっとみんなからモテモテだったかもしれないし、上司からも怒られないかもしれない…。
今の情けない自分を見た目のせいにして問題の本質から少し逃げているようにも思えます。
そんなとき事件が起こるのです！
不意にぶつかった大園さんと与田さんがなんと入れ替わってしまいました。
びっくりして車から続々と飛び出していくメンバーたち…。
それを止めようとした男性マネージャーと阪口珠美さんが今度は入れ替わってしまいました。
女性になってしまった男性マネージャーの可愛らしい振る舞いにも注目してみてください。
そこからは街中でぶつかる人みんなと入れ替わってしまうのです。
大園さんになりたいと願っていた与田さんだけでなく、関係ない人たちまでどんどん巻き込まれていきます。
学生さんとお医者さん
パニックで真っ先に車を飛び出した与田さんと今度は学生さんがぶつかります。
ここでは見た目は与田さんですが中身は大園さんです。
解説しながらこっちまでパニックになりそうですね。
この学生さん役の方がかなり個性的で、走るときは内股だったりとメンバーの特徴に寄せています。
そして阪口さん、岩本蓮加さん、久保史緒里さんとマネージャーはお医者さんに助けを求めに行きます。
この入れ替わりは何かの病気なのかと心配してお医者さんに詰め寄る4人…。
しまいにはお医者さんも含めて5人全員が入れ替わってしまいました。
この辺りから誰が誰に変わったのかを調べるのを諦めたくなりますが、今回は頑張って解説していきますよ。
ちなみに入れ替わったままの衣装でサビを踊るメンバーの姿はかなりシュールです。
「平行線」は飛び跳ねるようなダンスも特徴的でみんなでコスプレしながら踊るのも楽しいかもしれません。
警察官と自転車屋さん
YouTubeにある公式MVはショートバージョンになっていますので最初のサビのところまでしか映像がありません。
フルバージョンをご覧になりたい方は是非CDの特典映像をお楽しみください。
今回は全編を通してのストーリーを追いながら解説していきます。
ネタバレしたくない方はご注意ください。
続いて登場するのは警察官と自転車屋さんです。
今度は大園さんは警察官、そして与田さんは自転車屋さんになってしまいました。
初めは大園さんに憧れていた与田さんですが、もはや別人になってばかりで自分が何者なのかも分かりません。
よく映画にあるのは中身だけが入れ替わってしまう設定です。
しかしこのMVでは中身も見た目も入れ替わっています。
自分の服を着ているけれど自分じゃない誰かの姿を客観的に見ることができてしまうのです。
そうすることによって自分は自分でしかないことをだんだん分かっていくのでしょう。
もう何がなんだか分からない
再び走り出す5人と先程お医者さんとぶつかった5人。
合計10人が曲がり角でぶつかってしまいます。
こうなってしまうともう何がなんだか分からないカオスな状態です。
よく見ると気づくのですが、今回はメンバーの衣装を着ている人は1人もいません。
つまりマネージャー、学生さん、お医者さん、警察官、自転車屋さんとそれぞれ入れ替わっているのです。
まとめると…久保さん(マネージャー)、大園さん(学生)、与田さん(医者)、岩本さん(警察官)、阪口さん(自転車屋)。
かなり複雑に入れ替わっていました。
