一体感を感じられるパワフルな楽曲

3人からみなぎる強さや闘志

今回ご紹介する楽曲は、ヒプノシスマイクの『HUNTING CHARM』。

全体として力強いエネルギーに溢れていて、メンバーの特徴をよく表しています。

ヒプノシスマイクの物語の舞台は、女性が覇権を握り、武力が排除された世界。

人間の精神に干渉する『ヒプノシスマイク』で、男性たちによる熱いラップバトルが繰り広げられます。

シブヤ、イケブクロ、シンジュク、ヨコハマなど、それぞれの区画で生活する男性キャラクターたち。

MAD TRIGGER CREW』は、その”ヨコハマ・ディビジョン”を代表するグループです。

リーダーはヤクザの碧棺 左馬刻(あおひつぎ さまとき)。

そして警官の入間 銃兎(いるま じゅうと)と、元海軍の毒島 メイソン 理鶯(ぶすじま メイソン りおう)。

3人の個性溢れる力強いラップは、それぞれに魅力がありパワフルに調和しています。

インパクトの強い”韻”にも注目!

ヒプノシスマイク【HUNTING CHARM】歌詞を考察!このシマのルールとは?影が三つの理由に迫るの画像

ICE BAHN(アイスバーン)は、3MC1DJの神奈川のHIP HOPクルー。

トップレベルのヒップホップユニットが制作に参加するということで、ファンの間で大きな話題となりました。

『HUNTING CHARM』は、メンバーの玉露さん、KITさん、FORKさんが作詞されています

力強い勢いと、心地よい押韻が流れるように連なっていく感覚…。

加えて、しっかりと歌詞の意味が繋がっているところも魅力的で、何度も聴きたくなります。

ファンからは、「ICE BAHNのメンバーが歌うHUNTING CHARMも聴きたい!」という声も。

作編曲を担当しているDirty Orangeさんとのコラボレーションで、また違った魅力が生まれています。

歌詞をピックアップ!

中毒性のある歌い出し

零四五中 探驪獲珠 追奔逐北 憤慨奏


忍び寄る影が三つ近づく デカいシノギほど血が疼く
四の五の言わさず力ずく 奪うMAD(MAD)TRIGGER CREW
今更後悔しても遅え 全部まっさらにして燃やせ(燃やせ)
志半ばじゃ止まらねえ この街を背負って全て終わらせる

出典: HUNTING CHARM/作詞:FORK(ICE BAHN)・玉露(ICE BAHN)・KIT(ICE BAHN) 作曲:Dirty Orange

最初からエンジン全開、メラメラと燃え滾る3人の闘志を感じさせる歌い出しです。

また、繰り返される呪文のようなフレーズがとても特徴的。

このフレーズは楽曲の最後にも登場しますが、何か大きな力によって封印されてしまいそう。

一定のリズムで繰り返されるので迫力があり、まるで3人の影が近づいてくる足音のようです。

3つの影とは、バトルに挑む3人の決意や、”背後から近づいているぞ”という警告なのかもしれません。

このパートは、メンバー全員で歌っているところもポイント。

曲の入りから油断も隙も感じさせません。

また、2行目からの歌詞楽曲内で3回登場するので、三者三様の闘志をイメージしている可能性も。

ステージを燃やし尽くしそうな勢いです。

人生をかけて戦う覚悟

Life is not fair ポッと出のザコなんて 知らねえ ほっとけ
所詮ハッタリだろ 口だけだどうせ 積み上げた物で筋だけは通せ
殺しはせん 出したモノしまえ このシマじゃ俺がつける落とし前
容赦無い競争社会 覚えときな人生は平等じゃない

出典: HUNTING CHARM/作詞:FORK(ICE BAHN)・玉露(ICE BAHN)・KIT(ICE BAHN) 作曲:Dirty Orange

力強さ、頼もしさを感じられる左馬刻のパート。

人生の不平等さ”が全体として感じられ、英語と日本語で最初と最後を締めくくっています

生きてきて感じたことや、辛かったこと。

また、バトルを通してどちらも勝ち進む未来なんてない、と語りかけているような。

歌詞からは人生の重みや言葉の重みを感じ取れ、戦いにかける意気込みも相当なものでしょう。

ヤクザの世界を生きる左馬刻の言葉からは、切なさや孤独も感じ取れます。

シマでは好き勝手やってはいけないのが暗黙のルール。

こっそり悪事を働こうとすれば、3人がどこまでも追いかけてきそうです。

何が何でも”白”

MAD TRIGGER CREWからILLMATIC麻取が来る
まぁとにかくルール なんてあってねー 何だテメー
マイクの扱い それなってねー あ~!?
四の五の言わず鳴らせゴング 清濁ツユダクで併せ呑む
決定事項は徹底しろ お分かり?俺が言やぁ絶対白

出典: HUNTING CHARM/作詞:FORK(ICE BAHN)・玉露(ICE BAHN)・KIT(ICE BAHN) 作曲:Dirty Orange

警官の銃兎のパート

グループ名から始まる1行目から2行目の歌詞に渡る繋がり

5行目の歌詞の押韻の響きがとても気持ち良いです。

グループ名から連なる押韻は、絆や強さを感じ、大変インパクトがあります。

4行目の歌詞は、取り調べといえば”牛丼”、ということでしょうか。

3行目の挑発的なフレーズも印象的で、全体としてユニークでありながら強さも感じさせます。