TENDRE「HOPE」
「HOPE」は「希望」を意味している
ampelのメンバーでもある河原太郎は、ソロでは今回紹介するTENDREという名義で活動をしています。
バンドという枠を飛び出しての活動である、ソロでの彼の楽曲は彼の良さが凝縮されているといって良いでしょう。
今回ご紹介するのは、彼が2020年6月17日に発表した楽曲「HOPE」です。
このタイトルを日本語に訳すと「希望」という意味になります。
彼がこの楽曲に「希望」というタイトルを付けたのは何故でしょうか。
その理由はきっとこの楽曲の歌詞を紐解いていくことで分かっていくことでしょう。
今回の記事ではTENDREによる楽曲「HOPE」の歌詞の意味に迫ります。
「HOPE」のMVが公開中
YouTube上では、「HOPE」のMVがYouTube Editionという形で公開されています。
映像は全編手書き感が溢れるシンプルなアニメーションで、どこか柔らかさを感じる作品です。
日常の風景を切り取り、私たちが生活の中で感じる感情を代弁してくれているかのような映像。
感動的ともいえるサウンドと相まって、日常に潜む掛け替えのない瞬間を私たちに教えてくれます。
まだこのMVをご覧になっていない方はこの機会に是非ご覧になってみてくださいね。
この世界に思うこと
神への質問
神さま ご機嫌斜め
白 黒 選ばなきゃ駄目かい
出典: HOPE/作詞:河原太朗 作曲:河原太朗
まず冒頭の歌詞では主人公が神に対して話しかけている様子が描かれています。
主人公は現実に対して様々な疑問を抱いているのでしょう。
1行目の歌詞からは世界の状況が芳しくない状態を表していると考えられます。
だからこそ、神に対して話しかけているのでしょう。
今この良くない状況を作り出している神という存在に対して、語りかけています。
その神への疑問が如実に分かるのが、2行目の言葉です。
曖昧な態度が許されないようなこの世界に対して、主人公は不満があるのではないでしょうか。
白黒付けなければいけない状況を窮屈に思っているのかもしれません。
神の声を聞く
心の中の模様は見えるかい
そうか 単純か この声が答えか
出典: HOPE/作詞:河原太朗 作曲:河原太朗
1行目は、神という全能の存在から見た人間たちのことを考えているのでしょう。
人々のそれぞれの心情を見透かしているように思える神という存在。
そんな存在に対して今見える景色を尋ねているのでしょう。
しかし主人公は本当に返答を期待している訳でもないと考えられます。
今のこの世界に対しての不満を、神という不確実な存在のせいにしてしまいたいと考えているのではないでしょうか。
主人公の中に鬱屈とした気持ちがあることが伝わってきます。
2行目の「声」というのは、神の声を意味していると考えられるでしょう。
これは何らかの隠喩だと考えられます。
恐らくこれは現在の世界の状況が神の声によって引き起こされたということを意味しています。
つまり主人公はこの状態が、見えざる存在によってもたらされた運命的なものだと捉えているのではないでしょうか。
世界がどうなっても
悲しみを乗り越える
涙がいくつも 音を立てるなら
絡まった想いを 解くだけのことで
出典: HOPE/作詞:河原太朗 作曲:河原太朗