大人になると世間の嫌なところが、だんだん見えてきてしまいます。
同じような道を繰り返し歩んできた人は、それを受け入れて歩んでいきます。
なぜならそれが自分の歩む道だからです。
道に犬のフンが落ちていたなら、それを踏まないように気をつけて歩きます。
人が多い道なら、人を避けて歩く術を身に着けます。
それが普通だからです。
しかし、自分の道を歩んできた彼はそれが許せません。
私たちが普通だと思ってきた当たり前のことは、彼にとって「最低なこと」だったのです。
誰が作ったのかも知らない、何のためにあるのか分からないルール。
押し付けられる理不尽。
もし君や彼がそんなコトに出くわしてしまったら、彼は迷いなく蹴り飛ばすのでしょう。
そして君がいるからこそ、彼はこんなにパワフルになれるのだと感じます。
当たり前は彼にとって当たり前じゃなかった
平凡な日々は平凡じゃなかった
明日のことばっかりを考えていたってもう
他の誰かは気にしてもいないのにな
くだらない日々の未来に唾を吐いて
平凡な日々を疑っている
出典: ばかやろう/作詞:知 作曲:知
彼からしたら、私たちは毎日同じことを繰り返して過ごしているように見えます。
そんな日々の些細な違いなど、本人にしか分かりません。
傍から見れば「なんでそんなことで?」と思うような悩みはたくさんあります。
同じことを毎日繰り返して、些細なことが大問題になる世の中です。
そんな未来が素晴らしいものになるとは、到底思えないでしょう。
彼もまた同じように感じているようです。
かつて望んだ「平凡な日々」は本当に平凡なのでしょうか?
彼は疑っているようです。
涙が落ちる
ララルラリラ
これでいいよって言われたいだけでも
ララルラリラ
上手くはいかないもんですな
ララルラリラ
涙が零れるのはどうしてかな
出典: ばかやろう/作詞:知 作曲:知
彼が「いいよ」と言われたいのは、おそらく君からなのでしょう。
上手に、器用に生きるなんて彼にはできません。
それでも精一杯、彼なりに毎日を生きています。
周りと違う道を歩もうとするのは、辛いことが多くあります。
キツイ言葉を周囲から浴びせられることもあるでしょう。
そんな毎日に涙が自然とこぼれ落ちます。
自分がやろうとしているのは「そんなにおかしなことなのか?」と疑問も出てくるでしょう。
それでも彼は君に認めてもらえるように頑張ります。
夕陽は君の優しさ
夕陽が彼を大人にする
これじゃいけないかなぁって思ってるから笑っておくよ
下手くそでも許してくれよ
夕陽が素顔を赤く染めて 少しずつ大人になっていく
出典: ばかやろう/作詞:知 作曲:知
彼の生き方は、傍から見れば不器用に見えるでしょう。
いろんな人やモノにぶつかってばかりです。
そんな生き方を「ダメかなぁ?」と照れ隠しで笑う彼。
彼の赤らんだ頬を夕陽が隠します。
そして筆者が考えるに、夕陽は君の優しさを象徴するものなのでしょう。
傷だらけになって強がる彼を、君はよく知っています。
でも気づかないふりをして、彼を気遣ってあげています。
君と夕陽が頑張る彼を包み込む光景。
なんとも眩しい青春の1ページですね。
君が最低なことに出会ったとき
いつか最低なことにきっと出会ってくんだろう
涙の数だけじゃ強くはなれないけど
最低なことにきっと出会ってくんだろう
いつだって俺が笑い飛ばしてやる
出典: ばかやろう/作詞:知 作曲:知
彼と君はこれから「最低なこと」にどんどんぶつかるでしょう。
そんな時、彼だけなら乗り越えられません。
おそらく彼も1人では涙を流して、挫けてしまうでしょう。
でもそんなとき君が横にいてくれるだけで、彼は折れずに立ち上がることができます。
ただの強がりのように見えるかもしれません。
しかし見栄を張った強さでも、それで折れなくなれば本当の強さです。