僕らが会えない理由を
説明出来る人にはノーベル賞
あげたいくらいでしょ?
だから言わせてよ「See you again」
出典: 周波数/作詞:Saori 作曲:Saori
死者と生者が会えなくなる理由を説明できる人はこの世に存在するのでしょうか?
もしそれができたらノーベル賞ものだと主人公は思っています。
つまりそんなことができる訳がない。
説明できないということはもしかしたらまた会えるかもしれないという希望を持っているのです。
絶対的に亡くなった人と会えないということが証明されるまでは、また会えることを信じていたい。
そんな切実な気持ちが伝わって来ます。
愛しい人に会いたいと思うのは当たり前のことです。
その温もりを思い出して涙することもあるでしょう。
もし亡くなった人とは2度と会うことができないことが証明されてしまったら、夢も希望もありません。
それこそ絶望の淵に立たされてしまいます。
そんなことは信じたくないからその思いを振り払うかのように「また会おう」と呼びかけているのです。
どうして話ができないのだろう?
靴箱みたいだと思った
あの場所で眠る君と
二度と話が 出来ないなんて
誰も説明出来ない
出典: 周波数/作詞:Saori 作曲:Saori
1行目に出てくる「靴箱」とは骨壷を入れるお骨箱のことを指しているのではないでしょうか。
お骨箱は葬儀後に故人をお墓に納めるまでに自宅で供養する際に使用するもの。
それがまるで靴箱のように主人公には見えたのです。
いつも決まった場所で寝ていた愛しい人。
でも亡くなってしまったら本当に何もなくなってしまうのです。
まるで消えてしまったかのようになってしまいます。
なんでそうなってしまうのかは誰にも説明ができないと主人公は思っているのです。
混乱する様子が伝わってきます。
やっぱり会いたい
目に見えないものを
信じていたいと思う
もう会えない人たちと
今でも会いたいから
出典: 周波数/作詞:Saori 作曲:Saori
目に見えない世界、それは今は会えなくなった愛しいあの人たちがいる場所です。
その存在を信じることで再び会えることを信じたい主人公。
どこか待ち合わせ場所があればいいのに…寂しさが募ります。
考えれば考えるほど会いたい気持ちが高まってしまい、どうしようもなくなるのでしょう。
主人公の目には見えない場所から今も、もしかしたら見つめてくれているのかもしれません。
せめてその気配だけでも感じられれば幸せなのに。
叶わない願いをそうだとは信じたくないから、見えないものの実在を信じる主人公はひたむきです。
待ち合わせ場所は海辺
Baby 明日も待ち合わせしよう
魅惑の深海魚になって
泳いできてよ 朝の海辺に
こっちもクロールで向かうから
出典: 周波数/作詞:Saori 作曲:Saori
次の待ち合わせ場所は朝の光が降り注ぐ海辺です。
そこに魅力いっぱいの深海魚となって現れて欲しいと願っています。
深海にいる魚といえば、不思議なものがいっぱいです。
光るもの、透き通るもの、変な形のものまで様々いますが魅惑のとはどんなでしょうか。
きっとそれはそれはキレイな思わず見とれてしまうような深海魚なのだと想像できます。
主人公が大好きな人の化身なのですから魅力的でないわけがありません。
その素敵な唯一無二の深海魚に泳いで会いに行きます。
母なる海の中で再会を果たせたらこんな幸せなことはないでしょう。
会えない理由はない
僕らが会えない理由を
説明できる人には大拍手
あげたいくらいでしょ?
だから言わせてよ「See you again」
出典: 周波数/作詞:Saori 作曲:Saori
主人公が亡くなってしまった大切な人に会えない理由とは一体なんでしょうか?
きっとそんなものは存在しないのです。
もしはっきりとした理由があったら悲しくなってしまいます。
もう会えないということを認めざるを得なくなってしまうからです。
だからもし会えない理由を説明できる人がいたら大きな拍手を送りたいといいつつ…。
そんな理由はあって欲しくないと願っています。
どうしてもまた会えると信じたい主人公です。
それほどまでに大好きな人がいたのでしょう。
死というどうしようもない、でもいつか必ず来てしまう別れにせめてもの抵抗をしたいのです。
また会おうねと伝えることで。