ゴールデンボンバー「ゴールデン・ベスト」

ゴールデンボンバー【広がる世界】歌詞の意味を解釈!少年の心はどこへ?人類滅亡をきっかけに考える事とはの画像

バンドなのに楽器を演奏せず、身体をはったパフォーマンスで観客を楽しませるアーティスト。

それがみなさんご存知、ゴールデンボンバーです。

そんな彼らは2012年1月に、オリジナルアルバムゴールデン・ベスト」という作品をリリースしました。

『広がる世界』は泣ける名曲!?

このアルバムの最後に収録されているのが、今回ご紹介する『広がる世界』という楽曲

6分30秒以上もある大作なのですが、普段のゴールデンボンバーとは一味違う!?

ふざけた楽しい雰囲気を想像して聴くと、完全に裏切られることでしょう。

歌謡曲ベースでゆったりと進行するこの楽曲は、ファンからも「泣ける!」と絶賛されたバラードなのです。

今回はそんな「泣ける!」と話題の楽曲歌詞に注目。

おふざけ封印!壮大なストーリー人々の背中を押すメッセージを読み解いていきます。

何気ない1コマ

明日のことさえ想像できない

明日世界が終わるらしいと
古い予言がネットを走る
1999年の
大予言で懲りたでしょう
目の回る様な暮らしの中で
ストレスばかりの暮らしの中で
明日死んでもまぁいいかもと
一瞬、考えてしまった

出典: 広がる世界/作詞:鬼龍院翔 作曲:鬼龍院翔

冒頭で表現されている主人公の様子は、まさに現代人らしさ満載。

前半では、20世紀最後に大きく世間を賑わせたノストラダムスの大予言について触れています。

ネットが発達した時代だからこそ、話の内容は誇張され、どんどん拡散されていく。

到底信じられないような内容だとしても、ネットでは面白おかしく広がってしまうものなのです。

主人公はそんな世間を見て、呆れたような、うんざりしたような気持ちだったのかもしれません。

しかしそう思いながらも、後半ではその予言が実現しても良かった、と考えているような様子が見受けられます。

見てわかる通り主人公は、あまり自分の命に対する執着がありません。まさに現代人の典型のような存在です。

繰り返されるネガティブな日々がスパッと終わるなら、世界が滅びてもいいかもしれない…。

滅びないのなら、自分が死んでもいいのかな…と、軽い気持ちで自分の生死を見つめているのです。

続く日々にうんざり

案の定 何事もなく
その日は過ぎて行った
ならば僕の世界は
あと何日続くの?

出典: 広がる世界/作詞:鬼龍院翔 作曲:鬼龍院翔

しかし、そう簡単に世界が終わるはずもありません。

ノストラダムスの大予言だって、それ以外に囁かれた様々な予言だって、たくさんあったはずです。

それなのに、何一つとして現実にはならなかった

つまり世界はこれまでと変わらず回り続け、わたしたちの日常も繰り返される、ということを意味しています。

さっきまでは大予言の噂話に呆れていた主人公。

彼は同じく、永遠に続くように見える日常にうんざりし始めたようです。

何気ない日々が実は…

やり残した事ばかりじゃないか?
明日があるからと諦めてないか?
息をしているという事が
とんでもなく奇跡だろう
いかに時間を無駄に生きていた?
いかに自分を無駄に生きていた?
残された時間の中で
何をすべきだろう?

出典: 広がる世界/作詞:鬼龍院翔 作曲:鬼龍院翔

しかしそんな主人公に、転機が訪れます。

そのきっかけになった出来事は具体的に描かれていないものの、後半で少し触れられています。

そのためここでは言及しませんが、なんにせよ主人公はふと考えを改めたようです。

自分は繰り返される日々を何気なく過ごしていた。ネガティブに捉えていた。

でも、心の奥底にはやりたい事も叶えたい事もたくさんあるのだ。

自分はそれをきちんとやり切ったのか?「死んでもいい」などと考えている場合か?

そんな風に、自分自身に問いかけ、考えを変えようとしている様子が描かれています。

理想と現実のギャップ