美しく無双
小林直己さんは橋の上で迫り来る敵をバッサバッサと倒していきます。
注目していただきたいのは、刀を振り下ろす瞬間。
その瞬間に、直己さんの表情がぐっと険しくなっていますね。
スピード感があるMVの中では見落とされてしまいそうなディティールにもしっかりと魂を込めているので、アクションに説得力が生まれています。
そう、小林直己さんはパフォーマーであると同時に役者でもあるのです。
役者としての“顔”
映画「たたら侍」
2017年公開の映画「たたら侍」。
この映画で直己さんは、主人公の親友・新平を熱演しています。
主人公の伍介(青柳翔/劇団EXILE)は「侍になる」という夢がある故に迷い・さまよう人物。
対して、小林直己さん演じる新平はひたすらに友を信じるまっすぐな男です。
映画ならではのアクションシーン
映画の中では、MVとは違う泥臭いアクションが繰り広げられます。
小林直己さん演じる新平は時に負け、時に転げ回りながら戦います。
おそらく、映画を観ている方はいつの間にか新平に感情移入していることに気がつくでしょう。
綺麗なだけじゃないアクションに体当たりで挑んでいるからこそ、キラリと光るシーンになって心に残るのです。
この映画のキャストには津川雅彦さんや笹野高史さんなど、日本映画を支える名俳優が名を連ねています。
そんなキャスト陣の中にあって、小林直己さんは堂々たる存在感を発揮。
その証拠に、オークランド国際映画祭では見事、最優秀助演男優賞を受賞しました。
映画「HiGH & LOW THE MOVIE」2作目と3作目の怪演
2017年公開の「HiGH & LOW THE MOVIE 2/END OF SKY」と「HiGH & LOW THE MOVIE 3/THE FINAL MISSION」。
この映画で直己さんは“ターミネーター”と呼ばれる九龍グループの若頭・九鬼源治を怪演。
その強さは予告編の中でも際立っています。
九龍グループ黒崎会若頭・九鬼源治
斬る、追いかける、飛ぶ、起き上がる、そして追いかける。
執拗なまでに標的を追い詰める姿はまさに“ターミネーター”。
撮影中の直己さんは完全に役に入りきり、カメラが回っていないところでもオーラを纏ってしまったそうです。
そのため他のメンバーから「声をかけられない」と苦情が出るほどだったとか。
「S.A.K.U.R.A.」のMVと同じく、九鬼源治の武器は日本刀です。
やはり、日本刀が似合います!
「たたら侍」では木剣ですが、小林直己さんの存在そのものが最早、研ぎ澄まされた日本刀です。
鋭い眼光。引き締まった体躯。時折見せるやさしい口元。
直己さんが映画に出ているだけでスクリーンから目が離せません。
そんなシリアスな側面が強調される小林直己さんですが、俳優業の外ではとてもスマートな面も見せてくれます。