遊助(上地雄輔)について
遊助はアーティスト名
『遊助』は上地雄輔のシンガーソングライターとしてのアーティスト名です。
彼自身の芸能界でのデビューは1999年。小学校からずっと追い掛けて来たプロ野球選手の夢が、右肘神経断裂によって絶たれ、ついえた後のこと。
それほど悲壮感がないのは、彼の持ち前の明るさや育ちの良さといえるでしょう。芸能界での成功も、”ガツガツしていない、それでいて素直で人から好かれる性格”、”おバカではあるけれど地頭が良いこと”に由来しているのではないでしょうか?
俳優でデビューしたとはいえ端役がほとんど。それが「おバカタレント」としてブレークに至ったのは、2007年6月に『クイズ!ヘキサゴンII』でゲスト解答者として出演したこと。
彼の天真爛漫(てんしんらんまん)な性格と珍解答で、一躍お茶の間の人気者となったのです。
同番組でレギュラーの座を獲得後、2008年には番組内で結成した音楽ユニット『羞恥心』・『アラジン』のメンバーとしても活動します。
さらにその翌年の2009年3月11日、『遊助』として作詞した『ひまわり』でソロデビューします。
紅白にも出場!
2007年のブレーク後、俳優としても歌手としてもコンスタントな活躍を見せている彼ですが、歌手としての彼を見てみましょう。
人気のバロメーターとして取り上げられることの多いNHK紅白歌合戦。2008年、彼はこれに『羞恥心』として初出場を果たします。その後ソロとして2009年と2010年に出場しました。
これによりほぼ知名度は全世代、全国区レベルに達したと言っても良いでしょう。
『わんぱく野球バカ』について
この曲、プロ野球選手には非常にウケの良いものらしく、中日ドラゴンズの小池正晃、読売ジャイアンツの坂本勇人、福岡ソフトバンクホークスの柴原洋、横浜DeNAベイスターズの石川雄洋が自身の登場曲として2010年に使用したそうです。
野球の登場曲とは?
野球の登場曲とは、落語家の出囃子(でばやし)、プロレスラーの入場曲のように、試合で投手ならマウンド、打者ならバッターボックスに入るときに流れる楽曲のこと。
ただし登場曲が演奏できるのはホームグラウンドのみ。アウェーで聞くことは決してありません。
選手ごとに自分を鼓舞(こぶ)する曲などがあるらしく、アーティストがわざわざそのために作ってくれるケースもあります。
ちなみに『わんぱく野球バカ』を登場曲に使った小池、石川両選手は上地雄輔の横浜高校野球部の後輩、坂本とは「グータンヌーボ」で共演した事がきっかけで使ってもらったのではないかと思われます。
人の縁って大事ね、本当に。
アルバム『あの・・こんなんできましたケド。』について
アルバム『あの・・こんなんできましたケド。』は上地自身の売上トップを飾ります。
アルバムの『あの・・◯◯ケド。』は彼の口癖と思われ、その後のアルバム名もすべてこのトーンで統一されています。
楽曲はすべて上地の体験を通じて生まれているものと思われ、特に『わんぱく野球バカ』は野球に打ちこむ自身の姿を投影した熱い思いがこめられた歌詞が魅力。
野球をやらない人にはピンとこない言葉も、野球をやった人、やっている人にはものすごく訴求力(そきゅうりょく)があるようで、高校野球の応援歌としても使われているのです!