周りが汗を流しながら胸骨圧迫している中、彼女一人、涙を流してしまいます。

本来なら、AEDは汗で濡れた部分は拭いてから貼るよう教えられます。

しかし彼女の場合は、涙で濡れた場所は拭くよう教員に言われてしまったのかもしれません。

胸骨圧迫をしながら泣く人など滅多にいないので注目を集めてしまったのでしょう。

ますます惨めな思いが強まってしまう彼女の様子が書かれています。

2番 なかなか受からない試験への鬱憤

受かる気のしない試験

何度も落ちる試験 お金で点数買いたい 期限延長してそれすらも結構危うい

出典: 教習所/作詞:眉村ちあき 作曲:眉村ちあき

彼女はやっと地獄のような授業を乗り越え、試験までたどりつきました。しかし、彼女の試練はここから。

試験になかなか合格することができません。自動車免許の筆記試験は、100点満点中90点が合格ラインです。

仮免許の筆記試験より出題範囲も広くなるため、しっかり勉強をしないと受からないように作られています。

しかし、彼女は音楽活動もあるため、勉強時間がとれずに再試験の繰り返しをしていました。

また本来なら、試験を受けられる期限は、教習所を卒業してから1年以内です。

しかし、この時期は感染症により、特別に期限を延長することが可能でした。

それでも彼女は期限を延長してでも危うい状況にまで陥ってしまっています。

そのため点数をお金で買いたいと、楽をして免許を早くとってしまいたいという彼女の焦りも伺えます。

積もる試験への鬱憤

車のテストなぜバイクの問題出る? 言葉のアヤがいじわるなんじゃないの? 午前で落ちたら午後も受けるわ

出典: 教習所/作詞:眉村ちあき 作曲:眉村ちあき

なかなか合格できない彼女の苛立ちはどんどん大きくなります。

失敗した時に、人は2種類の性格に分かれるとよくいわれています。

  • 自分と向き合い、見つめ直し反省する
  • 他の人や物のせいにしてしまう

彼女は残念ながら、後者のようです。

試験に合格できない原因を自分の勉強不足ではなく試験のせいにしてしまっています。

本来なら試験に落ちたらもう一度勉強しなおすのが望ましいです。

しかし彼女は午前で落ちたら午後でも受けようと半分投げやりの状態になっています。

もしかすると彼女は免許が欲しいのではなく、免許をとらなければいけない環境だったのかもしれません。

そのため焦りや鬱憤がどんどん大きくなっていると捉えると、彼女の心境が少し理解できるような気がします。

そして彼女の鬱憤を爆発させる出来事が起こってしまいます。

おじさんに呼び止められる

眉村ちあき【教習所】歌詞の意味を解釈!どうして嫌になるの?なかなか受からない試験への鬱憤を読み解くの画像

会場のおじちゃんに顔覚えられて大赤面オオゼキ麺類 30%OFF あーーーもうやんになっちゃうわ 30%OFF

出典: 教習所/作詞:眉村ちあき 作曲:眉村ちあき

試験の合格番号が張り出され、彼女は電光掲示板から自分の番号を必死に探します。

しかし、残念ながら彼女の番号は見つかりません。不合格です。

彼女はがっくりと肩を落とし、試験場を後にしようとしたのでしょう。

そんな彼女を見た会場のおじさんが、彼女を呼び止めます。

彼女は一瞬、何かを期待してしまったのかもしれません。合格していたのかもしれないと。

しかし、現実は残酷です。

おじさんは、よく試験場に来ては肩を落として帰っていく彼女を覚えていたのでしょう。

おじさんは彼女に「がんばってね」と彼女に一枚の紙切れを渡しました。

彼女は、会場のおじさんに顔を覚えられていたことを恥ずかしく思うと同時に、その紙切れを見て唖然とします。

そこには、オオゼキスーパーの麺類30%offと書かれたクーポン券が。

ついに彼女の鬱憤が爆発します。

爆発する鬱憤

親切心から渡されたクーポン券。しかし、それは彼女をさらに傷つけてしまうものでした。

おじさんはもしかすると、彼女に好意を寄せて、クーポンを渡したのかもしれません。

しかし、電話の口調や今までの言動からわかるように、彼女はネガティブな性格です。

そのため、自分が好意を持たれているなどとポジティブに捉えるのは厳しいと思われます。

周りの受験者は、免許証を持って帰る中、彼女が持って帰るのは紙切れのクーポン券です。

彼女の惨めな気持ちはますます大きくなります。彼女はクーポン券が欲しい訳ではありません

欲しいのは免許証。たったそれだけなのです。

普通なら、試験場のおじさんに顔を覚えられることも無いでしょう。

1日で免許証を交付されて地獄のような生活を抜け出せていたはずです。

しかし思うようにいかず何度も不合格になった彼女。

ついにはおじさんから顔も覚えられ同情からクーポン券をもらう羽目になってしまいました。

彼女はたまりにたまった鬱憤をこのフレーズに全てを吐き出しているように感じます。

実際には無事に彼女は免許をとることができたそうです。

しかし受かるまでの時間は気が遠くなるほど辛かったのではないでしょうか。

教習所のPVをチェック!

YouTubeの眉村ちあきのオフィシャルチャンネルに教習所のショートバージョンの動画がアップされています。

動画は1番のみで、MVという感じではなく、眉村ちあきの免許証の写真が映されているだけの動画です。

しかしその免許証にも生年月日を変えるなど、眉村ちあきらしい遊び心が隠されているのでぜひ見てみてください。

コメント欄には、確実な情報ではないですが、この曲の裏話なども書かれています。

そこも意識しながら聞いてみると、また面白い発見があるかもしれません。

まとめ