第8位:青写真
衝動に満ちたサウンド
「青写真」は自主制作CD『(cell) / ambient』(2014)に収録。
その後、メジャーデビューアルバム『回転する』(2017)に再録されました。
それぞれの楽器がアグレッシブにぶつかり合う、衝動に満ちたサウンド。
轟音でありながら、ひとつひとつのフレーズが精妙で、立体的な音像を作り出しています。
色褪せることはさせない
倦怠感というアラームで
目覚めるこの夜に
青写真が侵されてく
それは排気ガスで濁った街のよう
見失って気づいたって遅いんだって
出典: 青写真/作詞:福島由也 作曲:福島由也
夢や希望を「青写真」という言葉で表現。
不安や馬鹿にされたことによって、色褪せていく様子が描かれています。
一見するとネガティブな歌詞です。
その一方で何が降りかかってきても、自分だけの青写真を守ってやるんだ!と抗っているようにも受け取れます。
第7位:模様
包容力に満ちた温かなバラード
この曲はボーカルである寺口が作詞作曲を担当。
カップリングとして寺口の楽曲が収録されることはありましたが、表題曲となるのは初めてのことです。
TVアニメ「トライナイツ」のエンディングテーマとして起用されました。
アコースティックギターとストリングとともに、静かに歌い始める寺口。
歌声は徐々に熱を帯びていき、それに呼応するかのようにアンサンブルが加わっていきます。
傷跡は生きた証
流れに逆らって なにかにぶつかって 色は変わっているけど
鱗の傷は 光を受けて 模様みたいに綺麗だった
言葉を持ってしまった 僕らの体は 鮮やかじゃないけど
重ねた傷も あの痛みさえも 僕にとっての模様になる
出典: 模様/作詞:寺口宣明 作曲:寺口宣明
生きているだけで増えていく傷跡。
癒えたように思えても、心に深く残ってしまうものです。
そこから目を背け、人は生きているのかもしれません。
「模様」で歌っているのは、その傷跡でさえも尊いものだということ。
自分だけの生きた証になると、雄大に受け止めてくれる温かな楽曲です。
第6位:Parallel
青く燃える強かな楽曲
「Parallel」(2018)はメジャー1枚目となるシングルの表題曲。
淡々と紡がれる音は透徹でありながら、心の内側で青く燃える炎のような強かさをもった楽曲です。
混沌とした闇の中で光を掴もうとするような歌唱が、エモーショナルさを生み出しています。