3歩と1歩

いちばん高い木に背を向けて3歩
今なら1歩で届いてしまうかな

出典: color capsule/作詞:やなぎなぎ 作曲:やなぎなぎ

埋めた場所はどのあたりだったのでしょうか?

すっかり風景は変わり、目印の大きな木だけが頼りです。

当時の感覚を思い出しながら、自分の成長を感じながら、手繰り寄せる記憶たち

仲の良かった友達と昔を笑いながら、スコップに手をかけます。

久しぶりに嗅ぐ土の香り、風に乗る草木の匂い、小さくなった周りの風景。

子どものころは気にしていなかった、すべてが懐かしく感じます。

溢れる色

掘りおこすタイムカプセル

ふいに薫った
懐かしい世界の香り
繋いでく途切れた色の続き
虹のあふれる箱はまだ
少しあたたかいまま

出典: color capsule/作詞:やなぎなぎ 作曲:やなぎなぎ

タイムカプセルに入れた大切な宝物たち。

「当時の自分は何をいれたのだろうか?」心がワクワクしているのを感じます。

カンっという音とともに土を払うと、どこか見たことのある金属の蓋。

親友のこと、好きだった人のこと、自分の夢のこと、思い出がフラッシュバックしていきます。

モノクロだった心に色が戻り、久しぶりに感じるときめき。

大人になっていくうちに、置いてきた感情がここには残っていました。

それぞれの想いを入れた箱はボロボロになりながらも、形はそのままです。

十人十色それぞれの色を守りながら、ずっとここで待ち続けていました。

箱はまだ温かさを保っています。

揺れる世界、伝う色

色づく世界揺れて
頬を伝ってく 触れるすべてを染めて
今 一際鮮やかに光る
君の姿 見つけた

出典: color capsule/作詞:やなぎなぎ 作曲:やなぎなぎ

色あせた写真や濡れて文字が滲んだ手紙、昔流行ったおもちゃたち。

しかし、あなたが感じているのは色鮮やかな思い出たちのはずです。

どうしてこんな大切なことを忘れていたのでしょう?

感情がとめどなく湧いて、涙があふれてきます。

頬を流れる一筋の涙は、絵の具のように私を再び染めていきます。

長い年月をかけて、カラーカプセルはあなたに色を届けました。

忘れていた色をやっと取り戻せたようですね。

アニメを含めて歌詞解説

ここからは「色づく世界の明日から」の内容も加味した歌詞の解釈をしていきます。

アニメを知らずとも十分沁みる歌詞ですが、アニメを知ると泣けてきます。

歌の中では所々、アニメを意識したであろうフレーズや世界観が出てきますね。

歌詞が何を表しているのか、少しだけ見ていきましょう。

想いは時間を超えて

この曲は物語を時系列順に並べて歌われていますね。

最初の歌詞は瞳美が過去に飛ばされ、色を取り戻したシーン。

そして過去に飛ぶ以前の、色を知覚できない彼女が歌詞にでてきます。

最後にタイムカプセルを開けて、絵本を取り出す場面。

3分半という短い曲の中で見事に、物語を再現しています。

タイムカプセル

物語の最後に登場するタイムカプセル。

すごく印象的ですね、あの場面で号泣してしまった人も多いと思います。

歌詞の中では、最初にタイムカプセルを埋めるシーンがありますね。

気づいた人も多いでしょうがここの“砂”は星砂のことも表していると思われます。

アニメを見たことない人なら、タイムカプセルを埋めるシーン。

一方で見たことがあるなら、ここで魔法をかける姿を思い浮かべます。

この“砂”はダブルミーニングになっているんですね。

「思い出を綺麗にしまっていてね」と魔法をかけたのでしょう。

そして最後、歌の中で“君の姿”というフレーズが出てきます。

これは唯翔のことでしょう。

タイムカプセルに入っていた彼の絵本

瞳美はそこに彼の姿を重ね合わせて見ていたのだと思います。