馬鹿みたいにこすり愛に突かれて
馬鹿みたいなこすり合いに疲れた
出典: 爆音ラヴソング/作詞:谷中敦,尾崎世界観 作曲:沖祐市
2人を別れへと追いやった様々な事象。
きっと一概にはいえないほどのたくさんの出来事があったのでしょう。
当事者である自分たちでさえ、今思えば馬鹿馬鹿しいと思うような話。
今でも譲れないけれど、周囲からみれば馬鹿馬鹿しいとしか思えない話。
(カップルや夫婦の喧嘩って、大概は他者から見れば後者のようなものなんですが。)
意見が食い違い衝突して、2人の中が上手くいかなくなる。
すると、これまでは喧嘩するまでもなかった些細なことすら、衝突のタネになる。
悪循環が巡り巡って、いつしか何をいっても喧嘩になってしまう。
そんな相手といることが、負担や重荷でしかなくなってしまった。
最初は大事に思っていた相手と、そんな関係になってしまった経験。
痛いほど分かる、という方もきっと多いのではないでしょうか。
2人の物語は終わってしまう…のか?
終わりから学ぶものとは?
爆音のラヴソング つまらない衝動の中で
愛情も確かめずただ撒き散らしたノイズ
ドレミファソラシドの中をのたうちまわって
爆音のラヴソングもっと本気出して歌え
出典: 爆音ラヴソング/作詞:谷中敦,尾崎世界観 作曲:沖祐市
2人が別れを選ばずに済む方法はなかったのでしょうか。
答え自体はとても単純明快。
衝動的にぶつからなければよかったのです。
そして、時には言葉だけでなく振舞いで愛情表現をするべきだったのです。
これは恋人同士だけではなく、人間同士の関わり合いでも同じことがいえるでしょう。
余計なことばかりに気を取られ過ぎて、肝心の大事なものを見失ってしまった。
それが2人の別れの、最も大きな原因なのではないでしょうか。
ですが、頭では分かっているけれど、これを実際に行動に移すとなると話は別。
簡単にできるなら苦労しない、と思う方がきっと大勢いるはずです。
それでも、人はいろんな相手と苦い経験をすることで、少しずつ成長してゆくもの。
時には「のたうちまわる」ような苦しみを抱えながらも、「本気」で自分を変えてゆくことでしょう。
この2人も例に漏れず、次はきっともう少し相手を思いやった物語を紡いでいけるはずです。
この別れに対する彼女の心情は?
単調な繰り返しに虚しく息が切れる
愛しながら悔やんでるきみは諦めもしない
出典: 爆音ラヴソング/作詞:谷中敦,尾崎世界観 作曲:沖祐市
男性はこの別れに対して、曲全体を通して見るととても衝動的な思いを抱えているようです。
しかし、相手の女性は決してそうではないのかもしれません。
歌詞からはこの別れに対して、彼女がプラスとマイナスの感情両方を持っていることが読み取れるのです。
これこそが、先ほども触れた「生身のラヴソング」たる表現なのではないかと思います。
冒頭から何度か触れている、同シングル収録の【めくったオレンジ】。
こちらも併せて聴いて頂くと、彼女の心理描写がさらにはっきりとわかることでしょう。
また男性も衝動的な思いを持ちつつも、彼女が複雑な感情を持っていることを理解しています。
もしかしたら、2人の物語はこれで終わりではないのかもしれません。
終わりがあれば始まりがある
叶えた夢に火をつけて燃やす
煙にして吐いてそれで
終わりにしようか
煙にして吐いてそれでまたはじめよう
出典: 爆音ラヴソング/作詞:谷中敦,尾崎世界観 作曲:沖祐市
ラストフレーズの冒頭を飾る夢を燃やす、という印象的な言葉。
これは、スカパラの面々がツアータイトルにも引用するほど思い入れの深いものなんだそう。
楽曲のリリース前に、活動25周年を迎えたスカパラ。
それでも、これまでの歴史に甘んじることなくまた新しく一からすべてを始めよう。
そんな意気込みをこのフレーズに込めているのだそうです。
もしかしたら、楽曲の中の2人の物語にも同じことがいえるのかもしれません。
これまでの長い付き合いで積み重ねたもの。
それを一度全て壊して、また一から始めよう。
2人の物語は、こうしてまた新たな形で始まっていくのでしょう。
全ての物事は、何かが終われば必ずまた何かが始まっていきます。
私たちが様々な出来事の終わりに面した時、そこからどうするべきなのか。
ぜひ勇気と情熱を持って、新しい何かを始めて欲しい。
そういったメッセージも込められた曲なのかもしれません。
最後に
いかがでしたか?
本日は【爆音ラヴソング feat.尾崎世界観】の歌詞を解説致しました。
スカパラと尾崎世界観による、本気のコラボレーション。
その熱意が十二分に伝わってくる楽曲だったのではないでしょうか。