もうすでにニヤリとしてしまうポイントが…
この「しょうもなさ」が魅力
今回ご紹介するのは、2018年12月26日発売のアルバムに収録されている1曲です。
ちなみにアルバム名は以下のとおり。
「あいつロングシュート決めてあの娘が歓声をあげてそのとき俺は家にいた」
どう見ても90年代にヒットした、岡村靖幸のシングル曲名のパロディ。
このアルバム名と同様、「踊れ引きこもり」のMVにもパロディネタが盛り沢山なのです。
映像を見た率直な感想は、「小ネタが多すぎて拾いきれない」。
思わずフフっと吹き出してしまうような、仕掛けに気付くとニヤニヤしてしまうような。
「忘れらんねえよ」の人を食ったようなスタンスが、そのまま画になっているMV。
いまいち、雑なんだか芸が細かいんだか、よく分からない。
でも、このくだらなさにどうしても笑ってしまうのです。
映像構成はあのヒット映画を意識
書き進めていくうちに忘れてしまいそうなので、先に解説しておきます。
この「カメ止め」というのは、映画「カメラを止めるな!」のことだそう。
映像を制作する際、ボーカル&ギターの柴田隆浩は実際にこの映画を参考にしたそうです。
そんな“カメ止め意識”なMVを見ていきましょう。
まずはMV第1章からスタート
最初の舞台は、自宅?っぽい部屋。
まずは柴田隆浩が布団から起き上がって登場。同じく大雑把なつくりの黒子も登場。
映像中では、終始この黒子たちと行動しています。
そしてなぜか、この黒子にアツアツのえび天を食べさせられる柴田。
ダチョウ倶楽部の「おでん芸」的なものでしょうか。
あの一発屋たちが登場
ハードなやつではないけど
俺は休みはずっとこもってる
起きて布団の中から天井
じっと見ている見ている
白い天井を見ている
「白ってなんだろう?」って思ってる
気付いたら午後4時をすぎてる
叫びたくなる でも無言
やりたいこと見つからねえ
見つかったら超がんばる
出典: 踊れ引きこもり/作詞:柴田隆浩 作曲:柴田隆浩
“ハードな”に合わせて出てくるHG。
続けて、障子からはひょっこりはん。ここはおそらく“見ている”の部分。
そして“「白ってなんだろう?」”だから、なんでだろうのテツandトモ。
“叫びたくなる”で、「残念!」のギター侍・波田陽区。
ここまであまりに単純な思考回路なのに、このことに気付くと思わず笑ってしまいます。
雑すぎるミラーボール
踊れ踊れ 引きこもり
自宅と書いてダンスフロアと読む!
アガれアガれ 引きこもり
いつか世界変えるよなメロディ!
必ず俺らに降りてくる
それまではもろもろあきらめろ!あきらめろ!
出典: 踊れ引きこもり/作詞:柴田隆浩 作曲:柴田隆浩
さらに、柴田のもとに届く電気代の催促状。
仕方がない、部屋の明かりは懐中電灯で我慢。
というのに便乗して、懐中電灯を振り回し、真っ暗な部屋をダンスフロアに。
この雑なミラーボールも、不思議といい感じに見えてきます。
しかしずっと踊っていてもしょうがないので、部屋から出る柴田。
彼はいったいどこへ向かうのでしょうか?