はいはい 俯いちゃってヤンヤンヤン
クラクラリ 彷徨って
正答 失っちゃって わーんわーんわーん
だって!心は満たされない!
出典: ルマ/作詞:かいりきベア 作曲:かいりきベア
「ヤンヤンヤン」はいろんな取り方が出来ます。
ここでは俯いている様子から「ヤダヤダ」と駄々をこねているのではないでしょうか。
俯いて現実から目を背け、人生をさまようわけですね。
そうしているうちに正しい答えを見失ってしまうわけです。
「わーんわーん」は迷子になって泣いているようにも取れますし、犬の鳴き声とも取れます。
この曲が莉犬に提供されたことを考えると犬の鳴き声と取るのが自然でしょうか。
迷子になって泣いている子ども、迷子になって遠吠えしている犬……どちらとも取れますね。
どちらにせよ、答えを見失って嘆いているわけです。
さて、主人公の心は何によって満たされるべきなのでしょうか。
1番サビ
キーアップでフルテンション!
サビではキーがAマイナーからBマイナーに転調します。
急に高くなるため、カラオケで歌う時などは注意が必要かもしれません。
ただしその分、曲のテンションは一気に上がります。
疾走感のあるキャッチーなメロディで駆け抜けるサビを惜しみなく味わいましょう。
まず主人公が出した答えは?
愛を頂戴
感情熱唱メッタッタッタ 声枯らせ
全然わかんない ×点 喰らい尽くせ
心臓血漿ラッタッタッタ 踊り舞え
正解なんてバイバイ提唱だダダダダ (ワオーン!)
出典: ルマ/作詞:かいりきベア 作曲:かいりきベア
「メッタッタッタ」「ラッタッタッタ」というフレーズが特徴的なサビです。
「メッタッタッタ」は「メタメタ(めちゃめちゃ)」とも取れますが、ここは敢えて深読みしましょう。
メタ(meta)は英語の接頭辞で、「高次の」とか「超~」を表します。
例えば「メタ認知」という言葉は「自分の認知を認知すること」です。
つまり、「自分のモノの捉え方や考え方を自分で客観的に考えてみる」ということですね。
主人公は自分の感情を熱唱することで自分の考えを整理し、人生の答えを見つけようとするのです。
しかし残念ながら、答えは「全然分からない」……失敗ですね。
そしてこうなったらとにかく間違いも全部、手あたり次第経験してやろうとなります。
×点を食らいつくすわけです。
「ラッタッタッタ」はその後に踊ると出てきますから、ステップの音でしょう。
心臓を流れる血液が躍るほどガムシャラに生きて、間違いを全て飲み込めば自ずと正解は分かります。
正解を探す必要がないから「バイバイ」をするべきだと言っています。
果たしてそれが正しい道なのでしょうか。
主人公の答え探しは続きます。
2番Aメロ~Bメロ
でもやっぱり立ち止まる
満点な答案も 優秀な成功もございません
後悔な人生も 停滞の殺到も 見たくはないな
出典: ルマ/作詞:かいりきベア 作曲:かいりきベア
1行目は1番とよく似たフレーズです。
2行目は少し変わっていますね。
人生、何もなさずに後悔するのは嫌なわけです。
かといって何かに挑戦して挫折やスランプを味わうのも嫌だと言っています。
1番のサビでは勢いづいていましたが、やっぱりあれこれ考えてしまうわけですね。
「こう生きよう」と思っても、なかなかその通りにはいかないものです。
つまずいて委縮している内に……
毎回 躓いちゃって きゃんきゃんきゃん
フラフラリ 悴んで
正答 無くなっちゃって わーんわーんわーん
待って!出口も見当たらない?
出典: ルマ/作詞:かいりきベア 作曲:かいりきベア
いよいよ決心して何かをしようとしても、躓(つまず)いてしまう。
何か障害にぶつかって転んでしまった様子が「きゃんきゃん」という犬の鳴き声に現れています。
「悴む」は「かじかむ」と読みます。
手が冷えて動かなくなることを「手がかじかむ」と言いますね。
「かじかむ」には「縮こまって動けなくなる」「委縮する」という意味もあります。
一度躓いてしまうと怖くてなかなか動けないものです。
しかしそうしているうちにまた答えを見失ってしまう。
次の「わーんわーん」も1番と同じく犬の鳴き声とも取れますし、人間の泣き声とも取れます。
そしてそうこうしているうちに、今いる所からも抜け出せなくなってしまうわけですね。
結局主人公は同じことを繰り返しているのです。