さて、ここからは「アイリス」の楽曲を考察していきましょう。

後にPVも紹介しますので、ご覧の際にもお役立てください!

より深く曲の世界に浸れるはずですよ。

本場仕込みの作曲家陣

作曲を手掛けたのはArmySlickと、LaurenKaori。

ArmySlickは元々は海外のダンスミュージックシーンで活躍していたアーティストです。

現在はE-girlsAAAなど、J-POPの最先端の楽曲を担うコンポーザーとして活躍しています。

対するLaurenKaoriは10代の頃から楽曲提供やR&Bシンガーとして活躍していた才女。

この人もNYでの活動経験があり、言うなれば本場仕込みの2人がタッグを組んだといったところ。

藍井の歌唱力はもちろんですが、センス抜群のアレンジにも注目してみてください!

情熱的なサウンドに呼応する歌声

イントロはピアノとアコースティックギターによる静的な立ち上がりから、エレキギターとストリングスが交錯するバンドアレンジへ。

情熱的なイメージを湛えたサウンドが、続く歌への期待感を高めていきます。

Aメロでは冒頭で聴かせたようなピアノとアコギの編成の中、響く藍井の憂いを帯びた歌声。

どこか物悲しさを含んだ風合いに楽曲を彩ります。

Bメロに入ると徐々に厚みを増すサウンド。

呼応するかのように歌のボルテージも高まっていくのがわかります。

サビでは葛藤を表したかのような複雑な面持ちのメロディを展開。

藍井の裏声を交えた美しい歌声が映えます。

これが藍井エイル!

透き通った中にも一本筋の通ったような力強さ。

藍井エイルの歌を表そうと思うとそんな言葉が浮かんできます。

これはまるでアニメの主人公の心情を表したよう。

その歌声が、彼女をアニソン界の歌姫たらしめることを頷かせますね。

幻想的なPVを紹介

それではPVをご覧いただきましょう!

ディレクションを務めたのはセキ★リュウジ氏。

手掛けたアーティストはAquaTimez、倖田來未DREAMS COME TRUE…その外にも多岐に渡ります。

J-POP界を背負って立つ巨匠は藍井エイルをどのように彩るのか。見物です!

映されるのは気の生い茂る森の中で歌う様子。

薄いピンクや灰色、水色など、淡い色調に染まる幻想的な景色に端正なルックスを持つ藍井の姿が映えます。

森と泉というシチュエーションも相まって、ファンタジー感の強い作風はアニメの内容に通じるものもありますね。

その演出もさることながら、注目するべきはやはり藍井エイルの表情でしょう。

その世界観は彼女の佇まいなくして成り立たないものです。

歌詞の中から見出す「希望」とは

歌詞の中に希望を託したという「アイリス」。

その希望がファンに向けたものだとあっては、内容が気にならないわけはありません。

リリース前ということで一部にはなりますが、ここでその歌詞を少し紹介しましょう!

二人の距離感を描く

君が赤く燃える太陽ならば
僕は夜に咲く青い花
風に揺れて空を見上げては
朝の露に濡れる

出典: アイリス/作詞:Eir 作曲:ArmySlick、LaurenKaori

ここで表現されているのは、二人の距離感。

太陽は朝に昇り、この花は夜に咲きます。

そして太陽は高い場所にあり、花は低い地面に咲いている。

花と太陽が相容れないこと、そして花が太陽に憧れていることがこの部分から伝わってきます。

手を伸ばして 届かなくて
そんな君が微笑んでる
僕もいつか 誰かを守る強さがほしい

出典: アイリス/作詞:Eir 作曲:ArmySlick、LaurenKaori