禁断の恋の歌
幸せなラブソングでもなぜか涙が出てくる……。そんなラブソングが得意なJUJUですが、不倫の歌もいくつか歌っています。
その一つがこの「Distance」です。
"あすの約束もないまま”という歌詞が出てきますが、いつ会えるかわからない不倫の関係の歯がゆさが伝わってきます。
愛しているから辛い。愛してると言われるのが辛い。そんな決して結ばれることのない二人の苦悩が描かれています。
頭ではわかっていても、会うと決心がつかないというような、心の迷いがあることもわかります。
MVでは、結婚をしている女性が仕事で出会った他の男性に恋をしてしまう、というストーリーになっていて、セリフも入っています。
木村多江さんと新井浩文さんの演技はドラマのような仕上がりで、どっぷり見入ってしまいます。
少しづつ色を変える 空を二人眺めてた
未来(あす)の約束もないまま 繋いだ手握り返した
終りにしたほうがいいって 頭でわかっても 心が言うことをきかなくて
あなたをなくしたら 明日(あした)に何を思えばいい? 教えてよ
愛してるって言わないで またつらくなってしまうから
今はただ 何も言わずに 夕陽が姿消すまで そばにいて
出典: Distance/作詞:高木洋一郎 作曲:高木洋一郎
タイトルであるdistanceの意味は「距離」。
たとえどんなに愛し合っていたとしても、その距離を縮めることは許されない、不倫という禁断の恋を表すのにぴったりのタイトルです。
夕焼け空を眺めながらしっとりと聴いてみてください。
第7位「桜雨」
失って初めて気づく"大切な人”
大切な人との別れを経験したことのある人にとっては、とても共感できる楽曲なのではないでしょうか。
"自分の夢をがむしゃらに追って、大切な人のことを後回しにしてしまった”"自分が頑張れていたのは、大切な人の存在や支えがあったから”
大事なことから目を背けてしまい、大切な人を失ってしまう。そして失って初めて大切さに気付くのです。
この楽曲の主人公は別れの3年後に思い出の場所を訪れますが、"ひとり”で歩くことがこんなにも切ないものだったのだと気が付き、涙を流すのです。
何かを手に入れて何かを失うことは、とても切ないことですよね。
ふたりで歩いた 川べりの道を ひとりで歩く 三年ぶりに
すこし速すぎる わたしの背中を きみの口笛 追いかけてたね
色づく街並みと ざわめく人たちが この季節を告げるよ (It's spring!)
ここに来れば 会える気がした 何も知らなかったふたりに
桜を濡らす やさしい雨が 私の頬を伝わってゆく
どうかこのまま 降りやまないで 涙がかわくまでは
もう少し この雨に打たれていたくて
出典: 桜雨/作詞:Kiyoshi Matsuo 作曲:Jin Nakamura
桜といえば「合格」や「新しいスタート」といった明るい未来を連想させる花です。
ですが、散っていくのも早い切ない花でもあります。
「自分の夢」という大きな花を咲かせることはできたけど、「大切な人」という花びらは散ってしまった…。
まだ少し肌寒い春の雨を感じさせる楽曲です。
涙をふいてまた一歩、次の花を咲かせるために進んでいきたいですね。
第6位「奇跡を望むなら…」
奇跡を起こしたいときに
2006年にリリースされ、オリコンでは85位と上位には入っていませんでしたが、2007年のUSEN(J-POP)で堂々の1位を獲得。じわじわと人気を集めていきました。
スローテンポだけど力強く心を込めて歌われているこの楽曲は、JUJUの原点である"ジャズ”の要素を盛り込んだ1曲になっており、心地よいメロディが心に響きます。
"大切な人がいない現実をなかなか受け止めることができない”"泣いてばかりいては奇跡をつかむことはできないから、笑顔で居よう”
といったような内容で、暗い闇の中に光を与えてくれるような歌詞になっています。
大切な人を失っても、奇跡を信じて前を向いて生きていこう。という勇気をもらえる1曲です。
夜明けを待ちながら 輝く明日を信じ
忘れていた 勇気を もう一度 この胸に 描くよ
ありふれた 言葉から 誓いは生まれてゆく
まっすぐに歩いて ゆけたなら…
『奇跡を望むなら 泣いてばかりいないで
シアワセには ふさわしい 笑顔があるはず…』
出典: 奇跡を望むなら…/作詞:E-3 作曲:E-3
JUJUにとっても「奇跡」の曲
シングルが思うように売れず、最後の勝負曲としてリリースしたといわれる本楽曲。
JUJUにとっても「奇跡を望むなら…」という希望の曲だったのですね。
そしてこの曲により人気に火がつき、今では大人気歌手として名を馳せる彼女。
最後まで奇跡を信じて笑顔で歩いていけばきっと夢は叶うと身をもって私たちに伝えているように感じます。
辛い時、くじけそうな時はこの曲を聞いて、未来に向かって進んでいきましょう!