第5位「sign」
愛を探し求める
映画「麒麟の翼-劇場版・新参者-」の主題歌として制作された楽曲で、映画のストーリーに寄り添った歌詞になっています。
映画では亡くなった人の"サイン”を求めて奔走する主人公が描かれており、この楽曲の歌詞もそれを匂わせるものになっています。
思い出の場所を一つ一つ辿りながら、亡くなってしまった大切な人の残した"サイン”を探し求める主人公。
その"サイン”を見つけるたびに、愛されていたことを実感していきます。
当たり前に過ぎてゆく"今”を、当たり前だと思わずに大切にしてほしいという想いが込められているのではないでしょうか。
MVでは門脇麦さんが主人公の切なさを表現しています。恋愛に関してもそうでなくても、大切な人と過ごす"今”を大事にしていかなくてはいけませんね。
I miss you 逢いたくて ただ、逢いたくて
あなたの背中 探すの
ふたり重ねた 想い出の場所を
ひとつ、ひとつ…と 辿りながら
きっと苦しくて ただ、苦しくて
果てしない 旅になっても
あなたから 愛されてた Sign
探したいから
ここから歩いてゆく
出典: sign/作詞:牧穂エミ 作曲:川口大輔
ラストの歌詞を見ていると、主人公はいつまでも後ろを向いているのではなく前に向かって進みだそうとしていることが分かります。
過ぎ去ってしまった時を戻すことはできない…だけど大切な人と過ごした日々を忘れずに、思い続けながら生きていく。
それも1つの、大きな愛の形なのではないでしょうか。
悲しいだけではなく、未来への希望にも感じるフレーズが印象的です。
第4位「また明日…」
ずっと一緒に居たいけれど……
2011年に放送されたドラマ「グッドライフ」のために書き下ろされた楽曲「また明日…」は、ドラマのストーリーとリンクしている切ないバラード。
歌詞は亡くなってしまう人の目線で書かれており、限られた時間全てが愛おしく感じる……。といった内容になっています。
"抱きしめてあげることも寄り添うこともできなくなってしまうけど、この愛をすべて届けたい”という想いが、切ないメロディとJUJUの情感溢れるボーカルに乗って涙を誘います。
すねて泣いた顔も はしゃいでる その笑顔も
全部 かけがえのない ひとつとして失くせない
愛している
また明日…あなたを
抱きしめる約束さえも 出来ないなら
今はただ限りない愛で あなたの事を包みたい
さよならも言えずに
私を呼ぶ声にさえ 答えられないけど
どんなに 遠く離れても 愛し続けてるから
また明日も あなたを
出典: また明日…/作詞:大河内航太 作曲:牧穂エミ
いつの日か終わりが来てしまうからこそ、美しい物というのはこの世にたくさんあります。
「また明日ね!」という言葉をよく使いますがその「明日」というのは突然消えて無くなってもおかしくない儚いものでもあるのです。
明日が無事にやってくることへの感謝と、家族と一緒に過ごすことができる「今」があるありがたさを改めて強く感じさせられます。
失いたくないと思っている大切な人と一緒に聴いて欲しい曲です。
第3位「この夜を止めてよ」
出会いの時は選べない
「この夜を止めてよ」は、不倫の恋をテーマにした楽曲で、不倫をテーマにしているEXILEの「Ti Amo」の作詞をした松尾潔さんが作詞を担当しています。
筆者は、不倫の曲で「わかるわかる!」となぜか共感できる楽曲が上記の2曲だったので、作詞を担当したのが同じ人だとわかって「なるほどな。」と納得してしまいました。
不倫をしている男女の感情が痛いほどよくわかる歌詞になっていて、"一緒にいることが幸せ”なはずなのに"一緒に居ると切なく苦しい”といった感じでしょうか。
同じ方向を見て歩いて行きたいのに、気が付くと違う方向を向いている二人。もっと早く出会っていたら良かったのに、という心の叫びが胸に刺さります。
呼吸(いき)するみたいに ふたりは出会ったね 疑いもせずに
傷つけ 傷つき 痛みこそ愛だと 信じてきた日々
声をひそめながら ふたりだけの秘密を
ひとつずつ増やすたび つくり笑い 心で泣いてる
おなじ色の夢みていたいのに ちがう道に離れてく
出会いのときを選べないのなら せめて この夜を止めてよ
出典: この夜を止めてよ/作詞:松尾潔 作曲:松本俊明
出会いのタイミングは意図せずにやってくるのです。
どうして今なんだろう…と嘆く様子が歌詞から伝わってきます。
なんて悲痛な願いなのでしょうか…。
MVの冒頭では、愛する彼の声が聞きたいと訴える彼女に「ごめん」と一言。
彼女はそんな言葉でさえも、声が聞けたと喜ぶのです。
タイミングが今じゃなかったら一緒に結ばれるというifもあったのかもしれません。
いけない恋だとわかっていても、聴いているとそんなことを考えてしまいました。
JUJUの悲し気な歌声とMVの切なさに思わず、ほろりと涙がこぼれます。